試合後キャプテンのMF赤井瞭太は「まずは今日メンバー発表があったんですけど、出れない1年生から3年生までの気持ちもしっかり背負って、まずは今日勝って全国に繋げようという気持ちで戦いました。前半は自分たちがボールを持つ時間が長くて、そこでもっと決めきる力だったり、後半も苦しい時間帯から耐えて次は自分たちの時間に繋げる力っていうのをもっと、ピッチの中に立っている自分たちが気付いて作り出せればもっとよかった。そこが課題かなと思います」と話した。

 3度目の優勝を果たし、選手たちの胴上げで宙に舞った平野監督直樹監督は試合後「1個しかないタイトルを2つのチームで競うということなので、簡単なゲームになるとは思っていなかったんですけど、やっぱりこっちの思い通りにはならず、相手はロングスローだとかの武器を持っているチームなので、そこは一発勝負の中で警戒しようという中で、子供たちは集中を切らさずにやってくれたなと思います」と試合を振り返り、「トーナメントの試合なので守備をしっかりやらないと、撃ち合ってという形でできればいいんですけど、普段通りの力を出すのは難しいと思っていたので、無駄に失点しないというのは大事なポイントだと思います」と選手権での守備の重要性についても話した。
 今年のチームに関しては「3年生中心に非常に層が厚い。誰が出ても大きな戦力ダウンはしません。ですから今日の決勝の舞台に立った人間が正月、そこ(全国大会)に立っているかというとその保証はない。それぐらい競争と意識の高いチームじゃないかなと思っています」と話し、全国大会に向けては「大阪はジュニア、ジュニアユースで熱心にやられている指導者の方が多くて、そのバトンを受け継いでいるのが我々で、育成年代で繋いでるバトンを全国の舞台で、皆さんの育てた選手がこれぐらい頑張っていますよ、というのを大阪のチームとして見せたいですね」と話し、「(過去2回がベスト8だったので)ベスト4以上に行きたいですね。願わくは(和倉ユース大会の決勝で敗れた)青森山田に決勝でリベンジして優勝したいです」と意気込みを語った。

 圧巻の強さで激戦区大阪の頂点まで上り詰めた履正社がこの冬、今度は全国の頂点に挑む。

(文=会田健司 写真=谷口一樹)

▽第99回全国高校サッカー選手権大阪予選
第99回全国高校サッカー選手権大阪予選