試合後の両校

 迎えた後半も同様の展開となるが、後半10分に熊本国府が一気に3枚替え。準決勝でハットトリックを達成したFW岩永晴琉(3年)、同試合で先制ゴールを決めたキャプテンの山内秀太(3年)らを投入し、攻撃への姿勢を強めてきた。しかし、ルーテル学院はCB坂本光(2年)を中心に粘り強く守り、ペナルティエリア内で簡単にチャンスを作らせない。相手が前がかりになったこともあり、前線のFW島﨑大河(3年)らがカウンターからゴールを脅かす場面も増えた。

 互いにゴールは奪えず、試合は延長戦に入る。ルーテル学院は右サイドハーフのMF上田慎明(2年)、ボランチのMF後藤然(2年)を中心に攻撃を組み立て、決定機を生み出していく。左サイドハーフに入るMF田尻将任(2年)のロングスローも効果的で、ゴールまであと一歩というところまで迫った。延長後半に入って、相手に攻め込まれる場面もあったが、うまく跳ね返しながら攻勢に転じていく。ラストプレーであわやゴールというシーンを伊井舜哉(3年)が作ったが、相手GK吉永縁心に止めれられて得点を奪えない。決着はつかず、勝負の行方はPK戦にもつれた。

 先攻のルーテル学院は全員が成功。後攻の熊本国府は3本目を北里太一(3年)が失敗。この結果、ルーテル学院が勝利を収め、5度目の選手権出場を決めた。

▽第99回全国高校サッカー選手権熊本予選
第99回全国高校サッカー選手権熊本予選