鵬学園vs金沢桜丘(写真=森田将義)

    

 「前半で相手の体力が落ちるだろうと予想していた」(内山仁)が、金沢桜丘は交代枠をフル活用し、フレッシュな選手を入れ続けることで運動量を落とさない。後半4分に右クロスから、FW宮村彪雅(3年)がシュートを放つなど前半同様積極的に先制点を狙ったが、鵬学園の守備を崩せない。鈴木が「DFラインが我慢して無失点を続けてくれたおかげで少しずつ自分たちのペースが握れるようになった」と振り返る通り、試合終盤に入るとボールを持つ時間が増えた。「必ず相手の足が止まるので、そこで勝負をかけようと話していた」(鈴木)鵬学園は相手の隙を逃さず、31分には素早いスローインからMF今崎達也(3年)がゴール前にクロスを展開。反対サイドから走り込んだ判治がヘディングシュートを叩き込むと、そのまま試合終了を迎えた。

 決勝で対戦する星稜は昨年勝った相手とはいえ、難敵であるのは間違いないが、「2連覇を達成して鵬の歴史を塗り替えたい」と話すDF長島琉也(3年)を筆頭に選手のタイトルにかける想いは強い。「決勝はバチバチした展開になると思う。試合の入りから鵬らしさを出し、切り替えの部分をしっかりやれば勝てると思う。獲られてもすぐに獲り返して二次攻撃を仕掛けて、絶対に勝ちたい」と続けるのは判治だ。決勝の粘り強く、鵬学園らしく、白星を狙いに行く。

(文・写真=森田将義)

▽第99回全国高校サッカー選手権石川予選
第99回全国高校サッカー選手権石川予選