喜ぶ堀越イレブン

 後半に入っても堀越が優勢に試合を進める。DFとボランチのスペースを上手く使い、前半同様にチャンスを作っていった。しかし、後半4分に相手GK永田陸(2年)の攻守で決定機を逃すと、試合の流れが変わる。「あのプレーで相手の足が自分たちのゴールに向かうようになった」(佐藤実監督)。以降は大成の攻撃に手を焼く。ロングボール、セットプレーで押し込まれると、自陣で耐える時間が増えた。迎えた後半38分。MF片原崇也(3年)の左CKからゴール前で混戦になると、最後はFW原輝斗(3年)に決められて同点に追い付かれた。

 残り僅か。土壇場の同点劇に意気消沈してもおかしくないが、堀越は諦めずに攻撃を仕掛けていく。そして、後半アディショナルタイム。右サイドを若松隼人(3年)が打開すると、山口がゴール前にラストパス。最後はキャプテンのMF日野翔太が右足で蹴り込んで、これが決勝弾となった。堀越が劇的な形で選手権への切符を獲得。29年ぶり3度目となる冬の檜舞台に挑む。

▽第99回全国高校サッカー選手権東京予選
第99回全国高校サッカー選手権東京予選