FW細矢晃一郎が延長戦で決勝点。今予選は10番をつけてチームの全得点を奪取
序盤からボールを握ったのは上尾だ。開始早々にFW髙橋圭和が負傷退場と難しいスタートとなった中でキープ力のあるFW細矢晃一郎にボールを預けつつ相手コートに押し込む。また、髙橋に代わって入った2年生MF高石真爽も迫力のあるドリブル突破でアクセントを加えた。
一方、志木もキャプテンのDF鈴木尚哉やMF増子貫太を中心に高いボール奪取力を披露。特に前半は攻め込まれる時間が長い中、ゴール前の大事なエリアではフリーキックは与えなかった。
後半も上尾がチャンスを作る中で、志木が粘り強い守備で対抗する形でゲームは展開する。30分には高石が自らのこぼれ球をダイレクトで狙ったシュートが枠を捉えたが、ここは志木DF佐賀亮介がライン上でクリアしてゴールは割らせず。試合は延長戦にもつれ込むこととなった。
そういった中で均衡が崩れたのは延長前半8分。上尾は好突破を見せていた高石が左サイドからエリア内に仕掛けるとディフェンスに当たったこぼれ球が細矢のもとへ。10番はこれにダイレクト右足を振りぬいてネットを揺らし、決勝点。1-0で勝利した上尾が県大会切符を掴んだ。
今年のチームは新人戦南部支部予選で伊奈学園に勝利。「その辺から自信を持って、強い相手にもちゃんとやることをやれば勝てるんだというような感覚を持っているのかなと思います」。自分たちのことを信じることができているのが良い雰囲気に繋がっていると塚田智宏監督は話す。
教員人生でも初となる2次予選、そして現在の3年生を担任していることもあり思い入れは強いという指揮官は「3年生にとっては最後の試合。1試合でも多く勝たせたい」と語った。
▽第99回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第99回全国高校サッカー選手権埼玉予選