エース田代がハットトリック!4年ぶり全国狙う聖和学園が9ゴールで初戦突破

ハットトリックの聖和学園FW田代は狭いスペースも難なくドリブルで入って行く(写真=小林健志)

 10月24日、第99回全国高校サッカー選手権大会宮城県予選は3回戦を実施。七ヶ浜サッカースタジアムでの第1試合、昨年インターハイ出場の強豪聖和学園と、京都・加藤久強化育成本部長、浦和・大槻毅監督の出身校仙台二との一戦は、聖和学園高が9ゴールを挙げ、圧勝で初戦突破した。

 聖和学園は4年ぶりの選手権全国大会出場を目指しての初戦。昨年11月の県新人大会も優勝しており、今大会の優勝候補の一つだ。一方の仙台二は県内トップクラスの進学校のため、ほとんどの3年生がコロナ禍で最後の県高校総体を経験できないまま引退したが、FW安達哲平(3年)が唯一1~2年生に混じって出場。強豪相手に思い切って試合に臨んだ。

 前半、仙台二は自陣でコンパクトにブロックを築いて聖和学園の強力攻撃陣を防ぎにかかった。スペースを消されてもあくまでドリブルでの突破を目指すテクニシャン集団聖和学園だったが、「前半は選手権という緊張感もあり、思うようにいかなかった」とエースFW田代健伸(3年)も語った通り、なかなか仙台二の守備ブロックを崩しきれなかった。

 しかし12分、MF野口陽路(3年)がペナルティエリア内で相手守備陣に倒され、PKを獲得する。野口が落ち着いてゴール右隅にPKを決めて先制に成功した。さらに27分田代が「相手がブロックを固めてきていたので、シュートを打って相手の守備がどう来るかを見たくて、ミドルシュートを狙っていました」と振り返った通り、鋭いミドルシュートを放つ。これがポストに当たってゴールへと吸い込まれ2点目。前半は2-0と聖和学園リードで終えた。

【次のページ】 後半に入ると、前半守備一辺倒だった仙台二が前へと出始める。

▽第99回全国高校サッカー選手権宮城予選
第99回全国高校サッカー選手権宮城予選