初芝橋本vs大阪産大附
後半に入り追いつきたい初芝橋本が積極的に前に出る。しかしFW樫村のペナルティーアーク付近からのシュートはクロスバーに弾かれ、左サイドをワンツーで抜け出したMF西淵の狙いすました右足のシュートもGKに止められてしまう。一点が遠い初芝橋本は長身の13番FW土手開理を前線に投入し、ロングスローも使い押し込む。しかしこれに大阪産大附の守備陣が体を張って粘り強く対応。結局最後までゴールラインを割らせなかった大阪産大附が2-0で逃げ切り勝利した。
12月31日に選手権全国大会の1回戦、帝京大可児戦を控える初芝橋本のキャプテン9番FW樫村宝は試合後、この試合で見つかった選手権までに改善するところとして「選手一人ひとりの気持ちの持って行き方ですかね。全体的に僕たちは勢いのあるチームなのでそれがなくなってしまうと、チームとしてやっぱり弱いので。その気持ちの面と、チームがどういうサッカーがしたいのかというところ。それをちゃんと明確にすることが大事だと思います。それを1か月間でやっていこうと思います」と話し、「チームとしてやりたいサッカーが、誰が出ても当たり前にできるのが強いチームの定義やと僕は思っているので、そこをやっぱり修正していかないといけないと思うんで、練習の中でもっとコミュニケーションをとって、どうしたいかとか、どうして欲しいとかを全員がどんな状況でも強く一対一で発言できるような環境を作って、選手権に向けてサッカーの話ができるように、今の最悪な状況があって良かったと思えるように改善していきたいと思います」とコロナ禍でチーム作りが遅れている事への危機感を示した。「もっとゴールを目指せた」という通り、この試合でも余裕をもってプレーができている事で周りを使う意識が強くなり、自分でゴールまで行く選択肢を消しているようにも見えた。「結局点を取る事で流れがよくなって、みんなの足も動くようになる」キャプテン樫村のゴールが選手権でのチームの命運を握る事になりそうだ。
(文・写真=会田健司)
▽高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 関西
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