京都サンガF.C. U-18vsガンバ大阪ユース
勝ったG大阪は、いつものようにJ3のU-23チームに選手が召集されており、スタメンに名を連ねた3年生は2人だけ。また、12月下旬から群馬県で開催される日本クラブユースサッカー選手権への出場を辞退しており、この試合が今シーズン最後の公式戦という位置付けだった。キャプテンマークを巻いたDF大野榛里(3年)を中心に気持ちのこもったプレーを見せ、U-16日本代表の南野が得点するなど1~2年生たちが躍動。試合後はラストゲームを見守った観戦者たちと勝利を共に喜んだ。
一方、敗れた京都はクラブユース選手権へ出場する予定で、この日は3年生中心のスタメンが組まれており、リーグ戦で出場機会の少なかった選手も起用して試合に臨んだ。敗れはしたが、前半に先制点を奪われるまでの時間帯や後半の立ち上がりでは、攻守に躍動感のあるプレーを見せていた。リーグ開幕戦と比べて選手に迷いがなく、チーム戦術の理解度や実行度は格段に上っている。キャプテン中野桂は「自分たちの時間帯ではボールを持つことや数的有利作ることを表現できていた。そこから、どうゴールへ迫るのか。ポロっとやられてしまった守備も含めて、そこは課題です」と試合を振りかえっている。今季、コーチから監督に昇格して指揮をとった前嶋聰志監督は「3年生が揃ってプレーできるのは今日が最後だった。その中で感情が(必要以上に)上ってしまったところはあったけれど、前へダイナミックに行ける彼らの特徴は出ていた。誰がピッチに立っても、チームとしてやりたいことが共有できていた」と一定の評価を下した。
今後は関西第1代表としてクラブユース選手権に挑む。中野桂は「3年生にとって最後の大会。参加させてもらえることになり、感謝しています。今年は個人としてもチームとしても、満足いく結果を出せていない。クラブユース選手権で『自分たちのサッカーは間違っていない、サンガは強いんだ』ということを証明したい」と意欲を燃やしている。
(文・写真=雨堤俊祐)
▽高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 関西
高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 関西