富士市立vsジュビロ磐田U-18(写真=森田将義)
前半のうちに2点差とした磐田だが、世登監督が「前半のプレーを後半もできないのが、自分たちの甘い所」と悔やんだ通り、後半は攻撃の勢いを失っていく。対する富士市立は追いかける展開となったが、「前節は久しぶりの公式戦だったのでブレている部分が多かったけど、ピントが合ってきた。攻撃も守備も安易なプレーが減り、正しい判断ができている場面が多かった」(杉山秀幸監督)。特に多くの交代カードを切った後半からはMF川村昂太(3年)や、渡部天斗(3年)が華麗な個人技を見せる場面が増えたが、「自分たちのドリブルはしっかり見せられたけど、パスの部分で差を感じた。特に最後の所が雑になってシュートまで行けなかった」(DF勝又大翔、3年)。試合の流れを得点に結びつけられずにいると、後半19分には磐田に再びチャンスが到来。縦パスのリターンを受けた藤原がゴール前に抜け出し、左足シュートを決めると、そのままタイムアップを迎えた。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で各種大会が中止となり、目標を失った磐田はチームがバラバラになっていた時期もあった。しかし、スーパープリンスの開幕直前に3年生が「皆で悔いが残らないようにしよう」と声を掛け合ったことで、この2試合の雰囲気は良好だ。「自分たちはプレミア優勝を目指していた。今年はスーパープリンスになってしまったけど、プレミアの力を見せたいし、対戦相手を圧倒したいと皆思っている。ただ勝つんじゃなく、複数得点での勝利が目標。残りも全部勝って優勝したい」。池端がそう意気込む通り、勢いを継続し、東海王者の称号を掴むつもりだ。
(文・写真=森田将義)
▽高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 東海
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