鎮西学院 vs 国見(写真=藤原裕久)

 守備の立て直しを狙う鎮西は、ハーフタイムにCBの野川を下げて野村宗史を投入。国見が攻撃のペースを落したこともあり、どうにかゲームを落ち着かせることに成功するが、国見のプレスとスライドしての守備には苦戦。対する国見は、エース候補の北村一真、1週間前の2回戦で脳震盪起こしたキャプテン山田純大ら、コンディションに不安のあった主力を状態確認を兼ねて投入。その後も次々と選手を投入する国見は、後半19分に途中出場の荒木政斗がドリブルからゴールを奪い7点目。鎮西もチャンスを作るシーンはあったものの、GK緒方要の好プレーを前に得点ならず7-1のまま試合を終了した。

 「先週の鎮西さんの試合を見せていただいて、技術が高いなと思って、どう戦うかを1週間準備してきてた」

 試合後、木藤監督がそう振り返ったとおり、決して鎮西は弱いチームではない。この日のゲームでも不本意な内容ではあったろうが、丁寧なボールのつなぎと、個々のスキルには十分な上手さを感じさせた。だが「立ち上がりに相手のミスを突けたのが大きかった(木藤監督)」の言葉どおり、立ち上がりの得点で流れをつかんだ国見の持ち前の攻撃力が爆発。その勢いのまま鎮西を押しきり、ベスト4へと名乗りをあげた。

(文・写真=藤原裕久)

▽令和2年度長崎県高等学校新人体育大会
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