熊本工 vs 鹿本(写真=井芹貴志)

 熊本工は後半、メンバー交代とともにシステムを変更して前に人数をかけたことでバイタルに侵入する回数を増やすと、53分、ボックス外やや左寄りでフリーキックを獲得。福田が直接狙ったキックは鹿本GK川口絢聖が触れたがゴールとなり、1点を返す。

 その後も熊本工がボールを握って攻める時間が続く中、鹿本はシンプルな判断でリスクを回避し続け追加点を許さず、このままタイムアップ。ベスト4進出を決めた。

「攻撃ではまず背後を見ることと、サイドからのクロスを意識していますが、技術的には他のチームに劣ると思うので、1人1人がしっかり守備をすること、それぞれがやるべきことを徹底して、周りの選手がミスをしても助け合いながらやろうと伝えてきました。今日は相手の中盤にマンマークをつけたように、相手のストロングな部分を消しながら、自分たちの強みを出すことでここまできて、ベスト4は選手たちにとっても自信につながると思います。ただ、これで勘違いしてはいけないので、ピッチ外でも置き換えて伝えているように考えながらプレーすることを追求して、鹿本の復活と進化につなげていきたい」と、大津高校での勤務を経て今年度から赴任した同校OBの古閑健士監督。準決勝では熊本国府と対戦するが、ベスト4の壁を突破して新しい歴史を作れるか、注目だ。

(文・写真=井芹貴志)

▽令和2年度熊本新人戦(新人選手権大会)
令和2年度熊本新人戦(新人選手権大会)