今大会初めて先制を許した大津が、前半のうちに逆転。秀岳館を下して決勝へ

大津MF6薬師田澪(写真=井芹貴志)

 令和2年度熊本新人戦(新人選手権大会)は30日、えがお健康スタジアムでベスト4が激突。第1試合では昨年度の決勝カードだった大津秀岳館が対戦し、2-1で逆転勝ちした大津が決勝進出を決めた。

 序盤から主導権を掴んだのは大津。ボランチの森田大智と薬師田澪から左右へ展開し、サイドからのクロスを長身の小林俊瑛に合わせる形を狙い、深いエリアまで押し込んでからはロングスローなどでゴールへ迫る。しかし準々決勝まで1失点で勝ち上がってきた秀岳館は、179cmのDF児玉智也、181cmのDFカウアン ライア リマの長身センターバックコンビでハイボールを跳ね返し、自陣からは左サイドバックのペドロ エンリケ カンポスダやMF深川碧斗が長い距離のドリブルで運び、トップの大村純平がスピードを生かしたランニングからスペースを狙う、カウンターをベースとした攻撃を見せる。

 展開としては大津ペースで進む中、秀岳館は26分、ペドロの仕掛けから得たペナルティエリア左外からのフリーキックのチャンスに、カウアンが頭で合わせて先制に成功した。

 この大会で初めて追う展開となった大津はしかし、「取れる自信もあったし、まだ時間も残っていたので、焦らずに攻めることを意識した」と薬師田が振り返る通り、落ち着いてボールを動かし続けると、31分、左サイドからDF日高華杜、DF川副泰樹とつないだボールをFW上塚蓮が受け、最後は準決勝でも先制点を挙げたMF川口敦史が決めて同点に。さらに前半終了間際には、右を突破した岩本昌大郎のグラウンダーのクロスを小林が決めて逆転した。

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