12月13日、U-15年代の日本一を決める高円宮杯　第32回全日本U-15サッカー選手権大会の2回戦が群馬コーエィ前橋フットボールセンターで行われた。1回戦をそれぞれ接戦で勝ち上がってきたラヴィーダ(関東リーグ1部1位)とファジアーノ岡山(中国第2代表)が対決し、ラストワンプレーでゴールネットを揺らしたラヴィーダが1-0で劇的な勝利をつかんだ。

　前日、ラヴィーダは宇治FCの疲れを知らない守備に手を焼き、最後は相手コーナー付近にボールを運んで時間稼ぎで逃げ切る勝利。一方ファジアーノはコンサドーレ室蘭に試合終了直前の８２分に追いつかれてＰＫ合戦での薄氷の勝利だった。そのために疲労度合いが気になる両チームでだったが、突然の「赤城おろし」が吹き荒れ強風の為に体感温度はゼロ度に近く体力的にきつい中でキックオフの笛が吹かれた。

　前半風上になったのはファジアーノだったがラヴィーダの激しいプレッシャーの前になかなかパスをつなげず、ロングパスは風に乗ってことごとくゴールキックになってしまいリズムを作れない。一方ラヴィーダはレフティ1年生の山口豪太(勝頼ふじみ野ＳＣ)を逆足右サイドに起用し逆風の中でドリブル突破を何度も図った。ラヴィーダの村松監督には「サイドアタッカーは常に4人は欲しい。アタッカーはどうしてもドリブル突破が中心になるので疲労も激しく、この2日間を勝ち抜けるためには将来性のある1年生も使いたい」との方針があり、昨日は1年生アタッカーの長璃喜(ゼウシス)を起用し、この日はエースアタッカーの前田大樹(ＦＣ白岡南)をスタートから外して休ませた。試合は風下のラヴィーダが主導権を握るがなかなか相手ゴール前でのチャンスを作れず、逆にカウンターからＤＦ佐怒賀大門(境トリニタスジュニア)がファールで止めてイエローカードをもらってしまった。佐怒賀は累積2枚目のイエローカードとなるので、次節のサガン鳥栖戦には出場できない。ラヴィーダは前半のうちにエースアタッカーの前田を途中出場させ、1年生アタッカー山口とともに両サイドから打開しようとするがファジアーノの守備も固く、前半はお互いにチャンスらしいチャンスを作れず0-0で終了した。