国見 vs 那覇西(写真＝藤原裕久)

　令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会順位決定リーグ第3ブロックのリーグ初戦で、鹿児島城西と激しい打ち合いの末に3-2で勝利した長崎県新人戦王者の国見と、同じくリーグ初戦で大分鶴崎に1-0で勝利した沖縄県2位の那覇西が対戦し、国見が試合終了間際に2点差を追いつき、2-2の引き分けに持ち込んだ。

　「けが人が多くてですね」
木藤健太監督の言葉どおり、故障者が多い国見は、県新人戦最大の武器だった２トップの一人である日髙希星が欠場。そのため本川瑠空との前線からプレスが低下してしまった国見だが、それでも二年生エース北村一真を起点に立ち上がりから那覇西を押し込んでいく。だが先制点を奪ったのは、那覇西の方だった。攻めながら点が取れない国見に焦りが見えはじめた15分、ボールを奪ってから素早く攻めた那覇西の攻撃に国見のGK緒方要がボールをこぼすミス。そこを見逃さず、石川元尋が右足でゴールを奪い那覇西がリードを奪うことに成功する。

　だがそれまでの国見の攻勢を考えれば、失点を喫したとはいえ、1点差なら追いつくのは難しくはない。見ている人の多くがそう感じた那覇西のリードだったが、試合は予想外の展開が待っていた。失点後も攻める国見だが、アタッキングサードから先の攻撃に工夫が少なく、相手の守備を崩せないでいると、前半終了間際に那覇西にまさかのPKを献上。このPKを石川が落ち着いてきめ、那覇西の2点リードで試合を折り返す。