国見 vs 鹿児島城西(写真=松尾祐希)

 ここから国見は再び勝ち越しを目指して攻撃を展開。FW北村一真(1年)を起点にサイドと中央を使い分けながら、敵陣の深い位置まで侵入していく。だが、肝心なゴールが奪えない。それでも国見は諦めず、アディショナルタイムに入っても攻撃を続けた。そして、迎えたラストプレー。本川がゴール前でラストパスを送ると、左SB高木祐介が左足を一閃。これがネットに突き刺さり、土壇場で勝ち越しに成功した国見が勝利を手にした。

 初戦を白星で飾った国見。1月24日の県新人戦決勝後は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により県全体で練習試合を見合わせたため、実戦が行えない状況が続いた。そのため、今大会のメンバーも普段の練習をベースに選考。木藤健太監督も「練習を見ながらコンディションでメンバーを決めた。試しながら手探りでしたね」と苦労を滲ませた。その中で掴んだ勝利は大きな意味がある。今大会を通じてさらに自信を深められれば、更なる飛躍も見えてくる。上位1チームが挑む決勝トーナメントに進出できれば、成長の可能性が広がるのは間違いない。21日に行われる予選リーグ最終戦で勝利を手にし、強豪復活の狼煙を上げられるか注目だ。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会
令和2年度第42回九州高校U-17サッカー大会