広島ユースがビハインドを跳ね返し、大会初優勝

喜ぶサンフレッチェ広島F.Cユースイレブン (写真=松尾祐希)

  サンフレッチェ広島F.Cユースがビハインドを跳ね返し、大会初優勝を手にした。

 3月21日、福岡県のグローバルアリーナでサニックス杯ユースサッカー大会の最終日が行われ、決勝でプレミアリーグEASTに籍を置く広島ユースとプリンスリーグ関東に所属する鹿島アントラーズユースが対戦。序盤から球際で激しい攻防が繰り広げられる中で、広島はダブルボランチの池田柚生(2年)、西村岳(2年)を軸に攻撃を組み立てる。両サイドハーフの森夲空斗(2年)、越道草太(2年)も積極的に仕掛け、深い位置に入り込んでチャンスを作り出した。しかし、時間の経過とともに相手に主導権を握られ、中盤でボールを失う場面が散見。18分にはMF武沢健伸(1年)の右クロスからFW菊池快(2年)に豪快にヘディングシュートを叩き込まれ、ビハインドを背負ってしまう。

 しかし、広島は簡単に引き下がらない。直後の25分にCKの流れから西村が左サイドからゴール前にクロスを入れると、越道が頭で合わせて同点に追い付いた。

サンフレッチェ広島F.Cユース vs 鹿島アントラーズユース(写真=松尾祐希)

 以降は鹿島の素早い寄せに苦戦し、思うように攻撃が組み立てられない。1-1で迎えた後半も攻撃のリズムを掴めず、55分にはMF岡田理央斗(1年)に豪快なミドルシュートを決められて再びリードを許した。

 残りは25分。ここから広島は反撃し、粘り強い戦いを見せる。2トップの2人や両サイドハーフが相手のCBとSBの間でボールを受け、高い位置でタメを作っていく。起点を作ると、即座にDFの背後を突き、相手のゴール前に侵入。60分にはFW棚田遼(2年)が突破し、右サイドからクロスを入れる。左サイドに流れたが、ルーズボールを繋ぐと、最後はFW高柳英二郎(2年)が左足でネットを揺らし、再び試合を振り出しに戻した。

 勢いの乗った広島は72分に森夲がPA内で競ると、相手のハンドを誘ってPKを獲得。これを棚田が冷静に決め、ついにスコアをひっくり返す。

 以降はボールをキープしながら、巧みに時計の針を進めた広島。粘り強く戦った昨季のスーパープリンスリーグ中国王者がシーソーゲームを制した。

(文・写真=松尾祐希 )

▽サニックス杯ユースサッカー大会2021
サニックス杯ユースサッカー大会2021