ハットトリックを決めた泉北FW吉松広翔

　4月24日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）大阪予選の2回戦が行われ、泉北が山本に4-0で勝利し3回戦に進出した。勝利した泉北は5月1日にJ-GREEN堺で昇陽と早稲田摂陵の勝者と対戦する。

　今大会初戦同士の対戦となった試合はいきなり動く。開始5分、泉北が左サイドでFKを獲得すると、7番MF大亦慧が右足でゴール前に入れたボールがこぼれたところを拾った11番FW吉松広翔が冷静にループシュートを放つ。ボールはカバーに入ったDFの頭上を越えゴールに吸い込まれ、幸先よく泉北が先制する。追いつきたい山本は前線にクサビを入れたボールがことごとく狙われ、攻撃の起点を作る事が出来ない。相手のプレスに苦戦していた山本だっが21分、シンプルに裏を狙った浮き球に反応した14番FW井上仁斗が中央を抜け出しGKと一対一のチャンスを迎えるも、シュートを枠の外に外してしまう。このピンチを凌いだ泉北は28分、右サイドの深い位置に侵入したFW吉松が角度のないところから左足で逆サイドネットにシュートを突き刺し追加点。更に続く30分、右CKからまたもFW吉松がゴールを決めて泉北が3-0とリードを広げる。このゴールでFW吉松はハットトリックを達成。

　エンドが変わった後半立ち上がりにも泉北が追加点を決める。36分、6番MF宮本耀生がPA手前から意表を突いたミドルシュートを放つと、GKの反応が遅れゴール。反撃に出たい山本だったが、その後も攻撃の形が作れず。泉北が最後まで集中を切らさず試合を進め、そのまま試合は終了。泉北が4-0で山本に完勝した。

　前半でハットトリック達成と抜群の決定力を見せた泉北11番FW吉松広翔は「高校で初めて3点取ったので嬉しかったです。昨年の選手権でPKを外して、責任を感じていたので点が取れて良かったです。シュートを枠に飛ばす事はいつも意識しています」とゴールを振り返り、「次もチームを勝たせられるように点を取って頑張りたいと思います」と次戦に向けて意気込みを語った。

　勝利した泉北の北村成司監督は「今年の1月から僕が監督になったんですが、高体連の仕事で学校を空ける事が多いので、選手たちには自分たちで高い意識をもってやろうと伝えています。それで最初は少し上手くいかないところがあったんですけど、最近は意識を高く持って出来て来ていた。今日も自分たちで、ピッチの中で指示を出してやってくれたのでいい経験になったかなと思います。序盤は個人技に頼ってしまうところがあったんですけど、守備の面では全員で中盤もプレスをかけてくれましたし、サボることなく生徒たちがよく頑張ってくれたと思います」と試合を振り返り、「次は久しぶりのJ-GREENなのでいい経験になると思います。難しい試合になると思いますけど、次も勝てるように頑張ります」と次戦に向けて意気込みを語った。

（文・写真＝会田健司）