絶対的エース鈴木章斗の2ゴールで阪南大高が4大会連続の全国へまた一歩前進!
この試合2ゴールの活躍で阪南大高を準決勝に導いたエース鈴木章斗
6月6日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選の準決勝が行われ、4大会連続の全国を目指す阪南大高と3大会ぶりの全国を目指す東海大仰星の試合は、後半FW鈴木が2ゴールを挙げた阪南大高が2-0で東海大仰星を下した。勝利した阪南大高は準決勝に進出し近大附と対戦する。
阪南大高の濱田豪監督が「前半は相手に合わしてしまった」というように前半は東海大仰星の圧力で阪南大高が思うようにペースを握れない展開。東海大仰星の両CBの5番DF西田京介と3番DF藤嶋凌哉が相手のエース9番FW鈴木章斗を執拗にチェックし仕事をさせない。阪南大高は7番MF保田成琉が体を張って起点になるも決定機を作る事が出来ない。東海大仰星は7番MF中務隼が積極的にシュートを放っていくが、こちらも阪南大高の守備陣、1番GK山形慈温、5番DF西田祐悟、4番DF櫻本亜依万の牙城を崩すことが出来ない。
両チームスコアレスで前半を折り返すと後半開始から東海大仰星が攻勢を仕掛ける。しかし阪南大高がこれを跳ね返すと53分、右CKをニアでDF櫻本が逸らし、流れたボールをファーで待っていた鈴木がダイレクトで左足を振り抜きゴールネットに突き刺した。追い付きたい東海大仰星は69分、左サイドからのFKの流れからゴール前でフリーになった14番FW岩井遼斗が右足でシュートを放つもこれをバーの上に外してしまう。逆に阪南大高がアディショナルタイムにカウンターからFW鈴木が追加点をあげて勝負あり。そのまま2-0で阪南大高が勝利した。
阪南大高vs東海大仰星
「この2試合は彼に助けられました」と濱田監督が言うように阪南大高のエースFW鈴木章斗が絶好調だ。鈴木は「絶対に自分にマークがつくと思っていたので、動き出しとか守備で出来ることをやろうと思っていた」と言うように、確かにこの試合はマークに苦しみボールを受けられない時間も多かった。しかし先制点の場面では「こぼれてきそうだとCBの西田と話して、離れたところで待っていた」と右CKが狙い通りファーサイドに流れてきたチャンスを逃さず一撃で仕留めた。
更に終盤のチームが苦しい時間帯にカウンターで2対2の局面を作ると、自らがお膳立てしたシュートのこぼれ球にしっかり反応しダメ押しのゴールを決めてみせた。6回戦の大阪学院大高戦でも延長戦までもつれた苦しい展開の中、PKを獲得し自ら決めていた。ここぞの勝負所できっちり仕事をこなす、これぞまさしくエースの仕事ぶりだ。
去年からスタメンとして試合に出場していたが「前までは自分が自分がとなっている子供っぽいところがあった」(濱田監督)鈴木だが、J1クラブの練習にも参加し「プロはスピードが高校生とは違ったし、できない事が多かったんでまだまだやなと思いました」と上のレベルの環境を知ったことで自分の欠点や「縦パスを受けるプレーは通用した」自分のストロングポイントを認識して、また一段と成長した印象だ。「次勝たないと意味がないので、チーム全員でしっかり準備したいと思います」と絶対的エースがチームを高みへと連れていく。
(文・写真=会田健司)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選