阪南大高がCKを武器に逆転勝利!堅守の大阪桐蔭を倒し大阪制覇

阪南大高 vs 大阪桐蔭

 6月13日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選の決勝が行われ、阪南大高大阪桐蔭の試合は、阪南大高が2-1で大阪桐蔭を下した。

 開始3分、ファーストシュートを放ったのは阪南大高9番FW鈴木章斗。右からのボールを丁寧にコントロールし、右足で反転シュートを狙うがこれはニア外のサイドネットへ。阪南大高は今までの戦いで少し不安定だった立ち上がりに対して、悪くない形で入ったと思われた。

 しかし10分、先制点をあげたのは大阪桐蔭。左サイドを8番MF室勇志が抜け出し、カットインから右足インフロントでコントロールシュート。綺麗なカーブ線を描きつつインパクトもあった室のシュートはバーに当たってゴールイン。室について「今までは上級生がいたのもあり、どちらかというと大人しくプレーしていた。お前はもっとやれるんやでというのは本人に話していた。」と語った永野監督。自信をもって仕掛けた室のプレーはまさにスーパーなゴールだった。

 追いつきたい阪南大高は29分、37分と、ターゲットの鈴木の落としからゴールを狙うも大阪桐蔭1番GK藪中優希の落ち着いたセーブに阻まれる。前半は1-0で折り返す。

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 後半、追いつきたい阪南大高が攻撃の糸口を掴んだのはチームの武器であるCK。鈴木を起点に39分から5本のCKを獲得。43分、CKから弾かれたボールを再び混戦に放り込み、鈴木がバウンドをとらえてシュート。キーパーが素晴らしい反応をみせ、バーに弾かれたが、さらに跳ね返りを17番FW石川己純がヘディングで押し込む。ゴールかと思われたがゴールラインギリギリで3番DF小林柾輝がヘディングでクリア。大阪桐蔭がまさに身体を投げ出した守備でピンチを守りきる。

 しかし45分、CKから7番DF保田成琉がファーサイドでヘディング、こぼれ球をエース鈴木が押し込んで1-1。ついに阪南大高が同点に追いつく。さらに47分、再びCKから準決勝でもゴールを決めた5番DF西田祐悟がヘディングシュート。高い打点でとらえたシュートは逆サイドのポストに当たってゴール。前半は大阪桐蔭のGK藪中に弾かれていたCKだったが、「キックは自分の武器だと思ってる」と話した8番DF今西一志の質の高いキックから阪南大高が2点を叩き出し逆転に成功。その後も阪南大高がハイボールで鈴木を起点に、そして陣地回復してからは10番MF櫻井文陽が要所要所に顔を出しゲームをコントロール。試合はそのまま2-1で終了した。

 試合後、勝利した阪南大高・濱田監督は「しっかりチームで戦ってくる大阪桐蔭さんに対して、こっちも組織で被せにいくように4-4-2というシステムをとった。正直、相手の1点目に驚いた部分があったが、選手たちなりに声を掛け合って修正してくれたと思う。」とコメント。大会全体に関しては「予選から厳しいゾーンに入り、どれも決して楽な試合じゃなかったが、強いチームと向き合えたという部分では良かったのかなと思う。選手たちが少しずつ"自分たちの形"というのがわかってきた大会だった。」とチームの成長について話した。

(文・写真=髙森詠人)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選