DF本間温士の先制点を皮切りに6点!昌平が矢板中央に快勝!

昌平 vs 矢板中央(写真=森田将義)

 5月8日、高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2021関東の第6節が行われ、昌平矢板中央が対戦。前半30分にマークしたDF本間温士(3年)の先制点を皮切りに6点を奪った昌平が6-1で快勝した。

 特徴である技術とアイデアを共有する攻撃の組み立てに加え、ゴールへの推進力も備えるのが今年の昌平らしさ。見ていて楽しい崩しでゴールネットを揺らし続けた戦いぶりは、まさに圧巻だった。

 「久しぶりの試合だったけど、矢板中央は勢いのあるチームなので、自分たちも負けないくらいの気持ちで挑んだ」(DF篠田大輝、3年)この日は、4分に中盤からのスルーパスから抜け出したMF荒井悠汰(2年)が決定機を迎えるなど、幸先の良いスタートを切った。対する矢板中央も大型のFW林廉斗(3年)や、久野木力丸(3年)ら前線の4枚が流動的にポジションを変えながら、高い位置でボールを受けたら連携からゴールに迫った。8分には高い位置でボールを奪った久野木から、FW星景虎(3年)、林と繋いでゴールを狙うも、昌平DFがブロック。10分にはハーフウェーライン右からドリブルで前進した星が、林とのワンツーでPA内に出たが、GK上林豪(2年)に阻まれた。

 以降も、矢板中央の攻撃が続いたが、昌平は「相手の強みはロングスローやCKなどのセットプレーなので、そこをまず潰そうと考えていた。また前に勢いよく出てくるけど、自分たちの技術があれば主導権は握れると思っていたので、自信を持とうと考えていた」(篠田大)。冷静な守備対応でマイボールにすると、MF井野文太(3年)と佐藤海空斗(2年)のダブルボランチを中心にドリブルとパスを判断よく使い分け、矢板中央陣内へと攻め込んだ。30分には右サイドを駆け上がった本間のクロスから、MF平原隆暉(3年)がシュート。ゴール前にこぼれたボールを本間が押し込み、先制すると、41分には平原が倒され得たPKを篠田大が決めて、2-0で前半を終えた。

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昌平 vs 矢板中央(写真=森田将義)

 後半に入ってからも、昌平の勢いは止まらない。後半10分にはゴール前に抜け出した本間が自信のシュートのこぼれを頭で押し込み、この日2点目をマーク。14分には右を上がった本間のパスから、MF篠田翼(2年)がクロスを上げると、ラストはFW小田晄平(1年)がヘディングシュートを叩き込んだ。

 矢板中央は主将のGK藤井陽登(3年)が後半途中に負傷交代した影響もあり、その後も2失点。ゴールは40分にDF島﨑勝也(3年)に決めたPKでの1点のみに終わった。終わってみれば、6-1で昌平の大勝で、荒井は「今日、勝点3が獲れたのは大きい。全員でゴールに向かっていく姿勢を示せたのが良かった」と口にした。

 近年はコンスタントにJリーガーを輩出し、注目を集める昌平だが、選手権は2年連続ベスト8で敗れている。昨年のチームからJ1鹿島へと進んだMF須藤直輝らが卒業したが、下部組織であるFC LAVIDA出身の下級生を筆頭に実力者が揃い、今年こそ8強の壁を打ち破り、その先へと駆け上がるポテンシャルは十分。「昨年、一昨年は日本一になれず悔しい想いをしたので、今年こそは日本一を獲りたい。そのためにも、プリンスリーグを勝ち続けて土台作りをしていきたい。今日みたいに快勝できたのは、自分たちの成長に繋がる」。篠田大がそう話す通り、今後もプリンスで白星を積み上げ、来るべきチャンスに備える。

(文・写真=森田将義)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関東
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関東