前橋育英が激しい撃ち合いを制し暫定首位浮上!東京ヴェルディユースは怒涛の反撃を見せるもラストワンプレーに泣く…

先制ゴールを決めた前橋育英MF岩立祥汰

 7月17日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関東の第4節が行われ、東京ヴェルディユース(東京)と前橋育英(群馬)が対戦した。

 試合前の時点で東京ヴェルディユースは3勝4敗の勝点9、前橋育英は5勝1敗の勝点15。東京ヴェルディユースは7月25日から開催される第45回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会に向けて弾みをつけたい一戦、また前橋育英にとっては勝利すれば得失点差で暫定首位に躍り出る一戦と、どちらも勝点3が欲しいゲームと言える。

 両チームにとって大きな意味を持つ一戦において、東京ヴェルディユースはGK26磐井稜真(1年)、DF2青木瑠星(3年)、DF4武田絢介(2年)、DF5原圭佑(3年)、DF32高須侶歩(1年)、MF8西谷亮(3年)、MF20新鉄兵(2年)、FW7福西翔太(3年)、FW11尾又雅仁(3年)、FW14橋本陸斗(1年)、FW33阿野真拓(1年)をスターティングメンバーとして起用。対する前橋育英は、GK1渡部堅蔵(3年)、DF2岡本一真(3年)、DF4桑子流空(3年)、DF5柳生将太(3年)、MF6岩立祥汰(3年)、MF7根津元輝(2年)、FW9守屋練太郎(3年)、MF10笠柳翼(3年)、MF11渡辺亮平(3年)、MF14徳永涼(3年)、FW24高足善(3年)を先発として送り込む。

【フォトギャラリー】東京ヴェルディユース vs 前橋育英

 前橋育英のキックオフで試合が開始されると、立ち上がりから前橋育英が高い位置からプレスをかけボールを奪いにかかる。

 前橋育英はエースでU-18日本代表候補のMF笠柳やFW守屋、運動量豊富なMF岩立らを中心に攻め込みペースを掴むと、まずは前半7分にCKのチャンスを得る。MF笠柳が放り込んだクロスはいったん東京ヴェルディユースディフェンス陣にクリアされるものの、そのこぼれ球を拾ったMF岩立が豪快に左隅へ叩き込み、前橋育英が先制する。

 すると直後の前半8分、左サイドから攻め込んだ前橋育英FW守屋がカットインからシュートを放つと、ボールはネットを揺らし前橋育英が瞬く間に2点をリードする。

 さらに前橋育英は前半15分、またもCKのチャンスを作るとMF岩立からのクロスにMF渡辺がヘッドで合わせ、3点目を奪う。

東京ヴェルディユース vs 前橋育英

 苦しい展開となった東京ヴェルディユースは、左サイドからFW尾又が再三攻め上がるも、ゴールを奪うことはできず、前半は3-0と前橋育英がリードする展開で折り返す。

 後半に入っても立ち上がりから前橋育英が攻め込む。MF笠柳が左サイドからポストを直撃するシュートを放つなど、前橋育英ペースは揺るぎないかに思われた。

 しかし前橋育英の山田浩介監督が「リズムの良い時間帯に3点取れましたが、4点目が大事だと思っていました。ゲームの様子から後半の苦戦は予想できました」と試合後にコメントした通り、ここから東京ヴェルディユースが怒涛の反撃を見せる。

 まず後半5分に前橋育英ゴール前の左サイドでFKのチャンスを得ると、これをFW福西が直接叩き込みまずは1点を返す。

 さらに後半22分には1年生のFW阿野が2点目のゴールを奪い完全に流れを引き戻すと、27分にはペナルティエリアで前橋育英が反則を犯し、PKを獲得。これをキャプテンのMF西谷が落ち着いて決め、ついに試合を振り出しに戻す。

 勢いに乗る東京ヴェルディユースはこの後も再三前橋育英ゴールを脅かすものの、なかなか4点目を奪うことができない。この苦しい時間帯を必死に耐えた前橋育英は、逆に後半アディショナルタイムにMF笠柳が起点となってチャンスを掴む。MF岩立がサイドから走り込むとそこにMF根津が絡む。ゴール前でボールがこぼれると、そのボールに笠柳が反応、いったん切り返してからシュートを放つとボールはネットを揺らし、土壇場で前橋育英が勝ち越しに成功する。

 東京ヴェルディユースも反撃したいところだったが、直後に試合終了のホイッスルが吹かれ、前橋育英が4-3で激しい点の取り合いを制した。最後まで目が離せないゲームに勝利した前橋育英は勝点3を積み上げ、同じ勝点18で並ぶ川崎フロンターレU-18(神奈川)を得失点差で上回り、暫定ながらも首位に立った。

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関東
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関東