接戦の開幕戦!阪南大高が白星スタート。

阪南大高 vs 大阪産大附

 4月4日、高円宮杯U-18プリンスリーグ関西が開幕。阪南大高(大阪)が大阪産大附(大阪)に1-0で勝利した。

 前半立ち上がりから前にプレスをかけた両チーム。互いにフォワードを起点にロングボールを送る。10分すぎから徐々に阪南大高が4番MF松本楓悟、6番MF稲垣大燿を中心にセカンドボールを拾う回数が増えてボールを保持する時間が長くなる。阪南大高はサイドバックがポジションを広く高い位置を取り、2トップへのロングボールも使いながらプレスを回避。しかし大阪産大附も粘り強い守備でエリア内の侵入を防ぐ。

 23分の飲水タイムあけから大阪産大附がより前にプレス。阪南大高DFにロングボールを蹴らさず、全体を1列前に押し上げることに成功。すると25分高い位置からのプレスでボールを奪った大阪産大附9番FW高宮悠斗からのパスを10番MF島田賢斗が左足でシュート。しかしこれは枠外へ。対する阪南大高は30分、コーナーキックからファーサイドで7番MF保田成琉がヘディングを合わせるもポストを叩く。前半は両チームスコアレスで後半を迎える。

決勝弾をあげた阪南大高13番MF 宮崎悠大

 後半開始から前がかりに攻撃を展開したのは阪南大高。46分コーナーキックから阪南大高5番DF西田祐悟がヘディングシュートも大阪産大附8番MF藤本大輝がゴールラインギリギリでクリア。55分には阪南大高1番GK山形慈温のパントキックから16番FW石川乙純が裏に抜け左足でシュート。しかし惜しくも右に外れる。その後もシンプルな攻撃展開でペースを握った阪南大高は59分、左サイドからクロスを13番MF宮崎悠大が左足インサイドキックでコントロールシュート。左隅ゴールネットを揺らし、貴重な先制点を奪った。

 さらに60分には阪南大高3番DF今西一志のクロスから11番FW鈴木章斗がフリーでヘディングシュート。しかしこれは大阪産大附1番GK堤奨悟が足でのスーパーセーブで追加点を許さない。対する大阪産大附は10番MF島田賢斗を起点に65分、66分と立て続けに右サイドのクロスからヘディングを放つも阪南大高1番GK山形慈温がこちらもビッグセーブ。その後も大阪産大附は前線にロングボールを送るが、阪南大高両センターバック19番DF櫻本亜依万、5番DF西田祐悟が打点の高いヘディングで最後まで弾き返しそのまま試合終了。1-0で阪南大高が勝ち点3を手にした。

 試合後、勝利した阪南大高・濱田監督は「初戦ということもありいろんな意味でうまくいかないことが多い中、結果として勝ち点3を取れたということは大きな収穫であった。」と試合を振り返った。

 雨の中、最後まで素早いプレッシングを欠かさなかった両チーム。お互いシンプルなサッカーの中にもファーストタッチやキックの質の高さが垣間見えるゲームとなった。特にクロスボールの質が高く後半は両チームともにクロスから決定機を生み出している。両GKのビッグセーブがなければ阪南大高が点差を広げる可能性も、大阪産大附が同点に追いつく可能性もあった初戦。今後、当たる相手によってどういったサッカーを展開していくのか。両チームの動きに注目したい。

(文・写真=髙森詠人)