関西を代表する強豪校同士の対戦は興國に軍配

興國 vs 京都橘

 関西を代表する強豪校同士の対戦は興國に軍配が上がった。

 4月24日、プリンスリーグ関西の第4節が各地で行われ、興國は奈良県のYANAGI FIELDで京都橘と対戦。前半は0-0で折り返したものの、終了間際に2点を奪って勝点3を手にした。

 興國は序盤からボールを支配し、テンポの良いパスワークで相手を翻弄する。京都橘のFW木原励(3年)、FW中桐賢人(3年)が前線からプレスを掛けてきたが、CBとボランチが冷静に対応してボールを前線に供給。左SBの武本射雅(3年)も流動的な位置取りでビルドアップに加わるなど、相手に的を絞らせない“繋ぎ”で攻撃を展開していく。しかし、この日はアタッキングサードで精度を欠き、思うように決定機を作れない。40分にはFW永長鷹虎(3年)が左足でゴールを狙ったものの、DFのブロックに阻まれた。

 スコアレスで折り返した後半。興國は相手の勢いに飲まれ、ミスが頻発する。自陣でのボールロストが目立ち、立ち上がりは立て続けにシュートを放たれた。48分には中桐に右足でゴールを狙われ、50分にはCKから木原にヘディングシュートを撃たれる。いずれもポストに助けられたが、劣勢を強いられた。

 しかし、ここから興國は立て直す。シンプルにボールを捌き、サイドから攻撃を展開。1年生10番・宮原勇太や向井颯(3年)に良い形でボールが入り、ゴール前に運ぶ回数が増えた。勢いを取り戻した興國はフレッシュな選手も投入し、一気にたたみかける。すると、84分に途中出場のMF山本蒼太(3年)のラストパスに永長が反応。GKとの1対1を制し、先制点をもぎ取った。直後の86分にも交代でピッチに入ったFW山崎帝(2年)がGKとぶつかりながらも追加点を奪う。このプレーで負傷交代となったが、チームの勝利を決定付ける一撃となった。

 終わってみれば2-0の快勝。興國が今季2勝目を挙げ、5位に順位を上げた。

(文・写真=松尾祐希)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
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