帰ってきたキャプテンMF松名大輝のラストワンプレー劇的決勝弾で東海大仰星が首位履正社を撃破!
アディショナルタイムのラストワンプレーで決勝点を決めた東海大仰星キャプテン11番MF松名大輝
高円宮杯 JFA U−18サッカープリンスリーグ2021関西の第9節が7月10日に履正社茨木Gで行われ、8戦無敗で首位を走る履正社と4位東海大仰星の一戦は、MF松名大輝が決勝ゴールを挙げた東海大仰星が2-1で勝利。この結果、勝ち点3を上積みした東海大仰星が暫定ながら2位に浮上、一方首位履正社は前半戦最終戦で初の黒星となった。
序盤は蹴り合いが続きボールが落ち着かない展開。履正社は普段なら繋ぐところも相手の前からのプレッシャーに蹴ってしまうシーンが多く、東海大仰星がペースを握る。しかし徐々に履正社が足元で繋げるようになると21分、左サイドを縦に仕掛けた2番SB西坂斗和が深い位置から左足でクロスボールを入れると、ボールがGKの頭上を越えて一直線に逆サイドネットに突き刺さった。ラッキーな形で履正社が先制に成功する。
「(東海大仰星は)長いボールが多かったので中盤の枚数を増やしてセカンドボールを拾って繋いでいく」(履正社・平野直樹監督)飲水タイムで履正社は4バックから3バックに変更。しかし2列目の飛び出しが少なく決定的な場面を作る事が出来ない。東海大仰星は相手のゴールキックの競り合いでMF松名が競り勝つシーンが多く、同サイドでそのまま押し込む展開が続く。
後半に入ると早めに追い付きたい東海大仰星が攻勢に出る。63分、MF松名からのパスを受けた6番DF竹内伊吹が縦に仕掛けマイナスのクロス。中央でフリーになったFM松名に決定機が訪れるもシュートに勢いがなくGKにキャッチされる。ゴールにはならなかったがこのプレーで東海大仰星に得点の匂いが漂いだすと68分、右サイドからのロングスローが流れたところを中央で16番MF小和田勝也が競り合いに勝ってヘディングシュート。ボールは放物線を描きGKの頭上を越えてゴールネットを揺らした。
同点に追い付き勢いに乗る東海大仰星が選手交代も使い前からの圧力を更に強め勝負に出る。これで試合がオープンな展開になると終盤、履正社は交代で入った23番DF植田敬太と19番FW吉田和之介に決定機が来るもこれを決め切れず。そしてアディショナルタイムも5分が過ぎたところで東海大仰星が右サイドでスローインを得る。このロングスローに直前で投入された18番MF最田志優がフリック。最後は中央に走り込んだMF松名が競り勝ちヘディングシュートをゴールネットに突き刺した。
履正社 vs 東海大仰星
ゴールを決めたMF松名は雄たけびを上げながらベンチメンバーの元へ一直線。タッチライン際で歓喜の輪が出来るとここで試合終了のホイッスル。東海大仰星が2-1で履正社を下し劇的な逆転勝利を収めた。
東海大仰星に頼れるキャプテンが帰ってきた。今年3月に怪我をして戦列を離れていた11番MF松名大輝。「今年のチームの中心は松名です」と中務雅之監督も絶大の信頼を寄せるキャプテンがいなかったことで、プリンスリーグでもインターハイでもここまでチームが今一つ波に乗り切れなかった。この試合でキャプテンが見せた、中盤の底で相手に前を向かせないプレーやここ一番で仕事をきっちりこなす姿は、やはり東海大仰星に足りなかったピースが松名だったと思わせるものだった。まだまだブランクを感じるとの事だが「キャプテンをやらせてもらっているのに怪我で何も出来なくて」と悔しい思いをしてきた分、これからの松名の活躍に注目だ。
これで両チームは9試合を消化し前半戦が終了。中断期間を経て8月28日に後半戦を迎える。
(文・写真=会田健司)
▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
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