京都サンガF.C. U-18に2度のリードを許すも勝ち点1を土壇場で手繰り寄せた東福岡
東福岡 vs 京都サンガF.C. U-18
2011年度以来となるインターハイ出場を逃した名門・東福岡が復活に向け、ギアを上げている。
10月17日、高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 WESTの15節が行われ、東福岡はホームで京都サンガF.C. U-18と対戦。2度のリードを許したが、前半と後半の終盤にネットを揺らして引き分けに持ち込んだ。
開始早々の1分に東福岡は左CKのこぼれ球をMF熊谷空大(1年)に押し込まれ、以降も相手のパスワークに苦戦して思うように攻撃を仕掛けられない。しかし、時間の経過とともに前線からのプレスがハマり、高い位置でボールを奪う回数が増加。そこからMF楢﨑海碧(3年)らを軸にショートカウンターを仕掛け、ゴール前でフィニッシュに持ち込んだ。セットプレーの回数も増えていくと、45分+2分にMF吉岡優希(3年)の左CKをCB段上直樹(3年)が折り返す。これに楢﨑が合わせ、試合を振り出しに戻して前半を終えた。
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後半も積極的な守備でリズムを作りたかったが、京都にプレスを上手く外されてしまう。MF遠山悠希(3年)などにセカンドボールも拾われ、自陣で耐える時間が続いた。すると、58分にショートカウンターから攻め込まれ、MF山嵜陽(3年)のラストパスからMF安藤友敬(1年)にゴールを許してしまう。
再びビハインドを背負った東福岡は反撃を試みるが、思うようにボールを運べない。MF大渕来珠(3年)とMF下川翔世(2年)を投入したものの、なかなかフィニッシュに持ち込めなかった。それでもロングスローなどから攻撃を仕掛けると、86分にチャンスを掴む。FKの流れから最後は大渕が決めて、勝ち点1を土壇場で手繰り寄せた。
引き分けに終わった東福岡は選手権予選前のリーグ戦3試合を1勝2分で終え、勝ち点を9に伸ばして残留に一歩近付いた。
「勝ち点3を取りたい気持ちの中でゲームに入っているので、終わってみればちょっと物足りない。立ち上がりの入り方も甘い。キックオフ直後に風が吹いているのが分かっていたのに、落下地点を見誤ってCKを取られてしまう。低いボールをクリアできなかったし、集中力がなかったと思う。そういう戦い方が最後まで続いてしまった」
森重潤也監督は反省の弁を述べたが、インターハイ予選時と比較して守備の形は見違えるように良くなった。試合の入り方や運び方に課題を残したものの、手応えを掴みつつある。来週からスタートする選手権予選までにさらに完成度を高めていけるか。名門復活に向け、着実に前に進んでいるのは間違いない。
▽高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 WEST
高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 WEST