日体大柏が日大藤沢との実力校同士の対戦を制し、準決勝進出
日体大柏イレブン(写真=矢島公彦)
千葉王者が実力校同士の対戦を制し、準決勝進出を決めた。
6月5日、第64回関東高等学校サッカー大会が山梨県内で開幕し、Aグループ(1都7県の第1代表が参加するトーナメント)の日体大柏は日大藤沢と対戦。序盤から強度の高い守備と縦に速い攻撃で主導権を握り、前半と後半に挙げた得点を守り切って2-0で勝利した。
日体大柏は序盤から出足の鋭さを見せ、高い位置から積極的にボールを奪いにいく。「入りが良かった」とは根引謙介監督の言葉。中盤の選手もうまく連動し、組織的なプレスで相手に自由を与えなかった。守備でリズムを作ると、遅攻と速攻をうまく使い分けながら積極的に仕掛ける。最前線で鈴木隼(3年)と村杉潮音(3年)がボールを収めると、2列目からMF小村晃太(3年)がドリブル突破やスルーパスでチャンスを作り出す。リズムを掴んで迎えた23分には小村が鮮やかなターンで相手のマークを外すと、ペナルティエリアの手前から右足を振り抜く。これが見事に決まり、良い時間帯に日体大柏が先制点を奪った。
以降も日体大柏は裏のスペースをうまく消し、日大藤沢で攻撃の核を担う右ウイングの大貫裕斗(3年)らに仕事をさせない。突破されたとしてもCB神田琉汰(3年)らが身体を張った守備を見せ、相手に得点を与えなかった。
日体大柏 vs 日大藤沢(写真=矢島公彦)
後半に入っても守備から試合に入り、ゲームの主導権を掴む。54分に大貫に背後を突かれ、1対1の場面を作られた場面以外は崩れることなく対応する。すると、67分に左SB中村駿輝(2年)のFKにFW吉田眞翔(2年)が頭で合わせてネットを揺らす。リードを広げた後は相手の反撃に遭い、後半途中からピッチに入った197cmの大型FW森重陽介(2年)などに決定機を作られる場面が増加。自陣で耐える時間が続くが、粘り強い守備で自由にシュートを打たせない。
最後までリードを守り切った日体大柏が1回戦を突破。6日の準決勝で前橋育英と対戦する。
(文=松尾祐希 写真=矢島公彦)
▽令和3年度関東高校サッカー大会
令和3年度関東高校サッカー大会