花咲徳栄はMF岡崎爽多が2得点。強かった時代知るコーチのもとインハイでの完成形目指す

花咲徳栄 vs ふじみ野(写真=石黒登)

 序盤は一進一退だった中で、花咲徳栄は長いボールを使いながら相手のラインを下がらせて、空いた中盤のスペースを10番MF岡崎爽多を中心にダイレクトパスなどを交えながら攻略した。

 前半11分に岡崎がPKを蹴り込んで先制すると、27分にはDF高橋海のパスに岡崎が抜け出し右足を振り抜いて追加点。後半13分には途中出場のFW駒﨑世凪が持ち込んで3点目とした。

 一方、前半はシュート0本に終わった、ふじみ野は後半16分にMF青木迅人のアーリークロスにFW鈴木慎平が飛び込んで1点を返したが、反撃もここまで。花咲徳栄が16強入りを決めた。

 「もうちょっと早い段階で(ポゼッションの形が)できていたらリズムが作れていたのかなというのはある。一発トーナメントなので子供たちも安パイな感じでやっていた部分はあるのかなと。ただリーグ戦とかも含めて今日が一番思い切りできていたと思います」と金子豊コーチ。

 2得点のキャプテン岡崎は「チームのためにどう動くのか」を見つめ直させるために前回の公式戦はメンバー外に。そういった中で復帰した試合で2ゴールの活躍。その試合は結局敗れたものの、「そこを負けても今後伸びしろがあればいい」と考える時間を作ったことが結果に繋がった。

 花咲徳栄は昨年から同校OBで強かった時代を知り、大学を経て愛媛FCなどプロでもプレーした金子コーチがトップチームを見るようになった。「昌平さんとか西武台さんとか、そういう個人のスケールが高いところには個人ではいまの段階だと勝てない。まだ身体は細いんですけども、走って身体の強さだったりというのを出しながら、粘り強くいまの時期はサッカーできるように。まだ見ている人が徳栄のサッカーは面白くないなというのはあると思うので、もっと流動的に、ボールをもっとダイレクトに動かしながらサイドの選手とかがもっと中に入ってきてもいいし、いろいろなポジションをその場その場でできればもっと面白いサッカーができる」と、この日見せたサッカーをバージョンアップさせる形で、インターハイでまずはひとつの完成形を目指す。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登

▽令和3年度関東高校サッカー大会埼玉予選
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