成長株の一撃が決勝点!U-17日本代表候補が明海大を下す

暴風雨の中で行われた一戦

 暴風雨の中で行われた一戦は、成長株の一撃が決勝点となった。

 4月14日、千葉県内で合宿中のU-17日本代表候補が明海大とトレーニングマッチを行った。

 今年初めて実施されたU-17日本代表候補合宿。本来であれば、今秋に開催予定だったU-17ワールドカップをターゲットにする世代だが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大会中止となった。そのため、彼らの目標はひとつ上のU-18日本代表入りとさらなるステップアップ。そうした状況下で実施されたトレーニングマッチは45分×3本で行われた。

 1本目、日本代表はGKに松原快晟(讃岐U-18)を起用。最終ラインは右から石川晴大(清水ユース)、アッパ勇輝(日大藤沢)、小澤晴樹(大宮U18)、植田悠太(京都U-18)、中盤はボランチに大迫塁(神村学園)と山市秀翔(桐光学園)が並んだ。2列目は右に小池直矢(前橋育英)、左に山崎太新(横浜FCユース)を配置。最前線は福田師王(神村学園)と南野遥海(G大阪ユース)のコンビとなった。

 立ち上がりからU-17日本代表は年上の相手に対し、アグレッシブに仕掛けていく。開始2分に大迫の左CKからアッパが頭でゴールを狙うと、以降は遅攻と速攻を織り交ぜながらテンポの良い攻撃を展開していった。34分には左サイドを駆け上がった植田のクロスに福田が反応。ヘディングシュートは惜しくも枠を捉えきれなかったが、主導権を握って前半を終えた。

 迎えた2本目。U-17日本代表はGK松原と山市以外の9名を変更。大川佳風(流経大柏)や前澤拓城(大宮U18)などが投入された中で、前半同様に強度の高いプレーで大学生に立ち向かっていく。左SBの溝口修平(鹿島ユース)と右SBの大川も積極的に攻撃へ加わり、クロスボールから決定機を演出。しかし、ゴール前の精度を欠いて、得点を奪えない。33分には溝口のクロスから前澤が合わせたが、惜しくもバーに阻まれてしまった。

 2本目も0-0で終わったU-17日本代表は3本目もメンバーを入れ替え、福井太智(鳥栖U-18)などがピッチに入った。しかし、この3本目は相手のペースとなり、思うようにボールを繋げない。中盤からサイドに展開する場面もあったが、ボールロストが目立って速攻を浴びる場面も少なくなかった。

 そうした雰囲気の中でU-17日本代表はチャンスを掴む。21分にMF梶浦勇輝(FC東京U-18)のスルーパスにFW貴田遼河(名古屋U-18)が反応。初めて一世代上の代表に招集された点取り屋が相手DFの背後に飛び出し、GKとの1対1を制して先制点を奪った。

 その後も相手に押し込まれ、思うように攻撃を組み立てられない。しかし、粘り強く戦ったU-17日本代表は最後まで相手に得点を与えず、3本合計1-0で勝利を手にした。