目標は2年後のU-17ワールドカップ。U-15日本代表が紅白戦を実施

 目標は2年後のU-17ワールドカップ。06年生まれ以降の選手で構成されるU-15日本代表が4月19日から21日まで千葉県のJFA夢フィールドで合宿を行った。

 今合宿が初めての活動となったU-15日本代表。27名の選手たちは廣山望監督から「自分の常識を変える」ことをテーマとして与えられ、4日間の活動を通じて各々が意欲的にトレーニングを消化した。

 その中で合宿最終日の21日には紅白戦(20分×3本)を実施。GKの宮﨑圭伸(長崎U-18)、後藤亘(FC東京U-15深川)、山岡薫平(FCフレスカ神戸)は両チームのゴールマウスを時間帯で区切って守り、その他の24名が2チームに分かれてゲームを行った。

 チーム分けは下記の通り。

オレンジビブスチーム
DF 吉松優人(福岡U-15)、大場章太郎(鳥栖U-15)、本多康太郎(湘南U-15)、茨木陸 (神戸U-15)
MF 磯本蒼羽(岡山U-15)、中島洋太朗(広島Jrユース)、長田叶羽(ガンバ大阪Jrユース)、白石瑛也(磐田U-18)、石井陽(前橋FC)、大澤元栄(長崎U-15)
FW 道脇豊(熊本Jrユース)、西岡佑真(京都U-15)

 グレービブスチーム
DF 松本健作(G大阪Jrユース)、青井優太朗(広島Jrユース)、小林治英(京都U-15)
内丸寛太(鳥栖U-15唐津)、武田絢都(徳島Jrユース)
MF 池田獅大(福岡U-15)、半場朔人(東京V Jrユース)、中山温樹(清水Jrユース)、藤井維咲(FC東京U-15深川)
FW 山﨑遥稀(鳥栖U-15)、寺下翔和(湘南U-15)、吉村征也(金沢U-15)

 試合は序盤からオレンジチームのペース。ボランチの中島と長田が中盤でボールを捌くと、両サイドハーフの磯本と白石が積極的に仕掛けていく。9分には西岡が背後に抜け出し、GKを外してゴール前にラストパス。惜しくもこれは味方に繋がらなかったが、決定的なチャンスを作る。すると、20分だ。ペナルティエリア内で磯本が仕掛けると、ファウルを貰ってPKを獲得。これも自ら決めて、1本目のうちにオレンジチームが先制点を奪った。対するグレーチームも中山と池田のダブルボランチを軸に反撃を試みるが、良い形で前線にボールが入らない。守備に回る時間が多くなり、展開を変えるまでには至らなかった。

 迎えた2本目。オレンジチームは前半の勢いそのままに攻め立てる。24分には道脇が左足でシュートを放つなど、前線の選手たちが積極的にゴールを狙った。13分には再び道脇が決定機に絡み、背後に抜け出して右足を振り抜く。これがゴールとなり、オレンジチームがさらにリードを広げた。

 3本目に入っても、オレンジチームが主導権を握る。9分には大澤が左サイドから中央に切れ込んで左足でシュートを放つなど、貪欲に3点目を目指した。守備陣も大場と本多のCBを軸に粘り強い守備を披露し、相手に付け入る隙を与えない。ピンチらしいピンチは20分の場面のみ。池田のスルーパスからヒヤリとするシーンを作られたが、オフサイドの判定でことなきを得た。

 このまま逃げ切ったオレンジチームが2-0で勝利。試合後にはA代表とU-24代表で指揮を執る森保一監督から激励を受け、選手たちはさらなる成長を誓った。今までにはない刺激を貰った初の代表活動。2年後のU-17ワールドカップを目指すU-15日本代表が今後どのようなチームになっていくのか注目が集まる。

(文・写真=松尾祐希)