U-23アジア選手権予選へ向けてU-22日本代表候補が始動!横浜F・マリノスに5-0でTM勝利

U-22日本代表候補 vs 横浜F・マリノス

 10月6日、福島県内で合宿中のU-22日本代表が横浜F・マリノスとトレーニングマッチを行い、45分×3本合計5−0で勝利した。

 9月上旬まではU-20日本代表として活動していたが、今回から選手発掘の可能性を増やすためにU-22日本代表として装い新たにスタートを切った。しかし、2024年のパリ五輪が最大のターゲットになるのは変わらない。むしろ、郷家友太(神戸)など2つ上の選手たちが4名招集されている点を踏まえれば、オーバーエイジを含めた活動とも取れる。その中で迎える10月下旬のU-23アジア選手権予選は初めての公式戦。パリ五輪で指揮を執る監督は正式に決まっていないが、選手たちにとって大事なアピールの場になるのは間違いない。

 そうした状況下で迎える今回の福島合宿は予選前最後の活動。ここでのアピールがメンバー入りに大きく関わってくるため、6日に行なわれた練習試合もそうした意味合いが強いゲームになった。

 若手主体のメンバー構成となった相手に対し、U-22日本代表は序盤から主導権を握る。9月の活動からチャレンジしている4−3−3の布陣が機能し、テンポの良いボール回しで相手を翻弄。とりわけ目立ったのが中盤の3人だ。アンカーの櫻井辰徳(神戸)が長短織り交ぜたパスで攻撃を組み立てれば、インサイドハーフの藤田譲瑠チマ(徳島)は相手DFが嫌がるポジションでボールを捌いて攻撃の潤滑油として存在感を発揮。松岡大起(清水)は豊富な運動量で3列目からペナルティエリア内を最前線に入り、13分には左SB畑大雅(湘南)が放ったシュートのこぼれ球に合わせて先制点を奪った。

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U-22日本代表候補 vs 横浜F・マリノス

 以降も積極的に攻撃を仕掛け、24分には左サイドを抜け出した畑のクロスに藤尾翔太(水戸)が反応。惜しくもシュートを放てなかったが、37分には右ウイングの甲田英將(名古屋U-18)のスルーパスから中野伸哉(鳥栖)が左足でゴールを狙った。何度も決定機を作り出すと、44分には中盤でボールを奪った櫻井が自ら持ち上がってゴール前にスルーパスを送る。これを受けた左ウイングの鈴木唯人(清水)が冷静に決め、リードをさらに広げた。

 2本目を迎えても、U-22日本代表の勢いは止まらない。カウンターを浴びる場面もあったが、櫻井を起点にボールを動かして攻撃を展開。58分に投入されたMF中村仁郎(G大阪ユース)も得意の左足を武器にチャンスを作り、フィニッシュにも絡んでいく。しかし、ゴール前の精度が低く、3点目がなかなか奪えない。75分過ぎに1本目のメンバーを全員交代させたが、その後も決定機を逃す展開が続いた。

 リードを広げられずに迎えた3本目。U-22日本代表は再びゴールを目指して仕掛けていくと、92分に左サイドでボールを受けたMF松村優太(鹿島)が相手DFの背後にスルーパスを通す。ボールを受けた細谷真大(柏)が深い位置を抉ってクロスを入れ、最後は右SB山原怜音(筑波大)がシュートを放つ。そして、104分。左サイドで起用されたFW佐藤恵允(明治大)が左足でゴールをこじ開けた。これで息を吹き返したU-22日本代表は124分に山原の折り返しから、細谷が押し込んで勝負を決定付ける。終了間際にも田中聡が目の覚めるような一撃を左足で決め、終わってみれば5−0の快勝。合宿初戦を白星で飾り、10月下旬の公式戦に向けて弾みを付ける勝利となった。