延長戦の末に立教新座を下した昌平が2大会ぶりの全国に前進

2ゴールの昌平の主将・篠田大輝(写真=河野正)

 全国高校総体(インターハイ)の埼玉予選は19日、準々決勝4試合が行われ、2大会ぶり4度目の優勝を目指す昌平が立教新座を3-1の逆転で破り、20日の準決勝で正智深谷と顔を合わせることになった。

 年代別の日本代表候補がずらり居並ぶ昌平は、初戦の3回戦で川口北を6-0と圧倒。この日は、U-17日本代表候補で背番号10の2年生MF荒井悠汰が、練習中に負傷してベンチスタート。しかしU-18日本代表候補のGK西村遥己をはじめ、今季から主戦場を左SBに変えた主将の篠田大輝、U-15日本代表候補だったボランチ佐藤海空斗らが先発。昨季からの絶対的なレギュラーMF平原隆暉も、トップ下で攻撃をリードした。

 

 しかし前半に放ったシュートは可能性の低い3本だけで、守備ブロックを形成し、逆襲・速攻を狙った立教新座のシンプルな戦い方にいくらか苦戦した。

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昌平 vs 立教新座(写真=河野正)

 後半になると、前半終了間際に途中出場した1トップ伊藤風河が懐の深いキープ力からくさびのパスを自在に操り、一気にゴールチャンスを増やしていく。12分から投入された荒井の力強いドリブルも相手には脅威となった。

 

 その伊藤が4分に決定的なシュートを打ったが、相手GK戸田羽響のビッグセーブに遭い、12分にも伊藤が右クロスを合わせたものの、DFに素早くブロックされて先制機を逃してしまった。

 守りのリズムをつかんだ関東高校大会予選ベスト8で、県S2Aリーグ暫定首位の立教新座は、敵ボールになると5バックにして自陣を固め、カウンターで活路を見出した。そうして26分、まんまと電光石火の逆襲から先制ゴールをさらった。左ウイングバック岡本聡吾の鋭い左クロスがオウンゴールを誘ったのだ。

 願ってもない待望の先制点に、イレブンもベンチも歓喜の輪が広がったが、それもつかの間。そのわずか1分後、ペナルティーエリアに進入した伊藤への反則からPKを献上してしまった。これが痛かった。

 昌平のキッカー篠田大は、十分な間合いを取った後、GK戸田にコースを読まれながらもゴール左隅に決めて同点とした。正規の80分は1-1で終了し、10分ハーフの延長戦に入った。

 その前半開始から間もなく、昌平はドリブルで攻め込んだ篠田大が、ボックス内で倒されてまたもやPKを獲得。キッカーは再び篠田大で、今度はGKの逆を突く右隅に流し込んで決勝点とした。延長後半6分には、快足の右SB本間温士の右クロスを平原が冷静に蹴り込んで駄目を押した。

 藤島崇之監督は「相手は組織的な守備がうまかったが、こういう勝ち方を通して勢いに乗ってくれたら」と今後を展望した。

 参戦中のプリンスリーグ関東では、4試合を消化して3勝1分けの勝ち点10で暫定2位。首位の川崎フロンターレU-18は勝ち点12だが、5試合をこなしているだけに、昌平の首位浮上は射程圏だ。

(文・写真=河野正)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選