終盤の連続得点で大成が勝利！怒涛の逆転劇で東京を下し二回戦へと進出！

先制ゴールを挙げた大成DF渡辺誠史（写真＝菊地亮）

　令和3年度全国高校総体（インターハイ）東京都予選の1次トーナメント一回戦が5月9日に開催。U-18日本代表候補のトレーニングキャンプでGKのバーンズ アントンを欠く中、終盤までリードを許す苦しい展開ながらも大成が東京に勝ちきり1次トーナメントの初戦を突破した。

　大成のスターティングメンバーは、GK12永田陸（3年）、DF2水谷佳史（2年）、DF3渡辺誠史（2年）、DF5池田大誠（3年）、DF13瀬戸広樹（3年）、MF6佐藤真之介（3年）、MF7中村浩太（2年）、MF4高山築（3年）、MF8木原銀之介（3年）、FW9田中ハーディー啓秀（3年）、FW10原輝斗（3年）の11人。東京は、GK1福徳泰河（3年）、DF2篠原悠吾（3年）、DF3堀口丈（3年）、DF4冨田脩太朗（2年）、MF5佐藤天良（3年）、MF19須山岳彦（3年）、MF7中坪快仁（2年）、MF20川辺遥介（3年）、MF11井本瑛道（2年）、MF14五十嵐陽平（3年）、FW9鈴木悠真（3年）を送り込んだ。

　前半の序盤は大成が試合を優勢に進める。前半8分、MF6佐藤からのスルーパスからFW10原がPA内に侵入しGKと接触しながらもシュートを放つと、11分にもFW10原が自ら持ち込み東京ゴールを脅かす。攻撃的姿勢が実ったのは24分。MF7中村のFKからゴール前の混戦のなかDF3渡辺が蹴り込んで先制点を挙げる。

　試合はそのまま大成ペースで進むかに思われたが、前半28分、東京がハーフウェイライン付近でボールを奪うと、前めにポジションをとっていた大成のGK12永田をあざ笑うかのように、MF19須山が意表を突くロングシュートを放ちすぐさま同点に追いつく。さらに36分、裏へ出たボールにすかさず反応したMF20川辺がPA内で倒されPKを獲得。それを、キッカーのDF3堀口がゴール左隅に決め逆転に成功する。

大成 vs 東京（写真＝菊地亮）

　後半に入ると、追いつきたい大成は攻撃の圧力をさらに強める。後半7分、ハーフウェイライン付近からのMF７中村のFKにDF3渡辺が合わせるもボールは惜しくも枠外。後半12分には、CKからドンピシャで合わせたヘディングシュートがゴールラインを割ったかに思われたが、東京DFが間一髪でクリアする。後半23分には左からのクロスにFW9田中がシュートを試み、その3分後のCKでもDF3渡辺が合わせるもゴールを割ることができない。

　時間が刻々と進む中、34分にターニングポイントが訪れる。MF6佐藤のクロスをPA内で受けたFW９田中がそのままシュートを放つも東京のGK1福徳がファインセーブ。しかし、そのプレーで福徳が負傷し、急遽、GK17大成玲凰（２年）が交代で出場することとなった。直後の大成のFK。ファーサイドに流れたボールの折り返しをFW9田中が値千金の同点ゴール。さらに39分、相手DFと競り合いながらも果敢に右サイドを突破したFW9田中からのグラウンダーの折り返しを、最後は途中から入ったMF18戸嶋黎音（３年）が蹴り込みついに逆転する。

　このまま試合終了のホイッスルが吹かれ、もつれにもつれた接戦は、終盤の連続得点により大成が3-2で劇的勝利。目白研心の待つブロック決勝へと駒を進めた。

(文・写真＝菊地亮)