日大二の堅守に苦しむも、大成が1-0で勝利し次戦へ
ゴールを決めた大成FW原輝斗(写真＝矢島公彦)
5月23日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）東京予選2次トーナメント1回戦が行われ、昨年度の高校サッカー選手権予選でファイナリストとなった大成が日大二と対戦。相手の堅守に苦しんだものの、リードを守り切って1-0で勝利した。
豊島裕介監督が「どんな相手に対しても1-0、2-0になる。相手が前から来ないとどうしていいか分からなくなるので、1回戦が山だった」と話していた通り、大成にとって初戦は難しいものとなった。
大成の狙いは早い時間帯での先制点。町田に入団が内定しているU-18日本代表候補のGKバーンズ・アントン（3年）を控えに置き、良質なフィードから攻撃の起点になれるGK永田陸（3年）をスタメンで起用したのもそのためだ。「10分までに1点を取ってこい。泥臭くてもいいから前に重心を乗っけて、攻めに行く姿勢を相手に見せよう」（豊島監督）。この言葉を掛けられてピッチに送り出された選手たちだったが、序盤から思うように攻撃が作れない。ロングボールがFW田中ハーディー啓秀（3年）に収まらず、個人技に長けたFW原輝斗（3年）を活かし切れない。20分を過ぎると、「点が入らなくて焦れてしまった」と原が振り返ったように攻め急ぐ場面が増加。セットプレーからもチャンスを作ったが、競り勝ったとしてもシュートを枠に飛ばせない。
大成 vs 日大二(写真＝矢島公彦)
時間の経過とともに嫌な空気が流れたが、その雰囲気をエースの原が一掃する。32分、田中がゴール前でうまく受けて背後に流すと、相手DFの裏で受けた原が右足のアウトサイドでシュート。これが見事に決まり、待望の先制点がついに生まれた。
リードを奪って勢いが出るかと思われたが、その後も決定機を生かせない。後半に入っても苦戦し、44分に迎えた1対1も田中が外してしまう。63分にもMF戸嶋黎斗（3年）の右クロスから原が胸で相手の逆にボールを落として決定機を作ったが、田中のシュートはミートせず。2点目が奪えずにいると、逆にカウンターから日大二のFW飯嶋寛晃（3年）などにチャンスを作られ、ヒヤリとさせられるシーンが目立つように。それでも最後は永田が好セーブを見せ、相手に得点は与えない。
追加点は奪えなかったものの、時間をうまく使いながら逃げ切った大成が初戦を突破。2回戦で関東一と対戦することが決まった。
(文＝松尾祐希 写真＝矢島公彦)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）東京予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）東京予選
