佐賀商、終盤にゴールを重ね2013年度以来のインハイ出場に王手

V王手の佐賀商イレブン

 6月2日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)佐賀予選準決勝が行われ、佐賀商唐津東と対戦。相手の堅守に苦戦したものの、終盤にゴールを重ねて4-1で決勝進出を決めた。

 佐賀商は立ち上がりからボールを支配し、ボランチのMF中原魁二(3年)を軸に攻撃を組み立てていく。しかし、決定機を決め切れず、思うように試合を運べない。それでも前半26分にMF與猶健心(3年)の左CKからMF徳島和希(3年)がゴールを決めてリードを奪った。

 後半に入ってもゲームを支配し、積極的に攻撃を仕掛けていく。しかし、一瞬の隙を突かれ、セットプレーからピンチを招いてしまう。6分にMF吉川開(3年)の左CKからFW美間坂翔大に技ありのシュートを決められてしまった。

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唐津東 vs 佐賀商

 以降はさらに攻撃に人数を掛け、交代策も使いながらゴールを目指した佐賀商。しかし、相手の身体を張った守備に苦戦を強いられる。「初戦から思い切ったプレーができていない。(コロナ禍の影響で対外試合が県内のチームに限られていた影響で)相手は県内のチームに対して、やり慣れている。その難しさもあった」とは松尾智博監督の言葉。時間だけが経過し、徐々に焦りの色が濃くなっていく。

 その嫌な雰囲気を左SBの山口龍佑(2年)が一掃する。29分、徳島が左サイドを抉ると、最終ラインから駆け上がってきた山口が押し込んで勝ち越しに成功した。これで勢いが出ると、70分に徳島の左クロスに原口海斗(3年)が頭で合わせて加点。35+5分にもFW野口楓河(3年)が中原の折り返しに合わせて4点目を奪う。

 終わってみれば4-1の快勝。苦戦しながらも、「勝負強さは発揮できるようになってきた」(松尾監督)という佐賀商が勝利を手にした。2013年度以来のインターハイ出場に王手をかけ、3日の決勝では九州新人戦で準優勝を果たした佐賀東と対戦する。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)佐賀予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)佐賀予選