GKからCBにコンバートされた西元準也が活躍!創成館が5-0で佐世保西を下す
佐世保西vs創成館(写真=藤原裕久)
6月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で無観客での開催となった「令和3年度(第73回)長崎県高等学校総合体育大会サッカー競技」の2回戦に優勝候補の一角、創成館高校が登場。前日の1回戦で青雲高校を2対1を破った佐世保西高校と対戦し、GKからCBにコンバートされた西元準也の活躍もあって5対0で快勝した。
前半、狙ったゲーム展開へ持っていったのは佐世保西だった。早いチェックとハードワークで創成館のミスを誘い、ボールを奪うとトップの宮本寛太をターゲットにカウンターを狙い、サイドからは酒井昴もサイドから切れ込んでいくなど、数こそ少ないものの効果的な攻撃を展開。これに対して、立ち上がりからボールを保持こそするものの、アタッキングサードでのミスと判断の遅れから思うような攻撃の展開ができない創成館だったが、ここで佐世保西の攻撃をことごとく弾き返したのが、U18日本代表候補のGK永田健一と、西元準也・武内貴大のハイタワーCBだった。
特に本来はGKながら「公式戦では初めて(西元)」フィールドプレーヤーとしてコンバートされた西元は、圧倒的な空中戦の強さを発揮。競り合いをことごとく勝利し、質の高いフィードを前線へ送り攻守に貢献。この固い守備に支えられた創成館は、33分に石橋廉太のコーナキックから池田隼人が先制点を決めると、前半終了間際には故障から復帰した立川蒼真が自ら持ち込んでのシュートで2点差とし、前半を2対0で折り返す。
後半に入ると暑さもあって動きの落ちた佐世保西を攻めたてる創成館は、攻撃の軸と期待される岡優希のボールを受けた、エースナンバー8、村田颯が3点目を奪取。その後も60分に古賀大翔が追加点をきめ、70分には井村勇輝が強烈なミドルシュートで5対0。守っては最後まで佐世保西に付け入る隙を与えず、クリーンシートで試合を終了した。
大会前、チームを率いる久留貴昭監督が、チームの不調とコロナ禍で対外試合が少ない不安を口にしていた創成館だが、前半こそ予想外の苦戦はしたものの、終わってみれば5対0と地力を発揮。「大勝とか考えていないです。地道に一個一個、勝ち進みたい」と言っていた久留監督だが、西元がCBとして機能しGK永田を中心とした守備が一層堅固になったことで、耐えて勝つ、手堅く勝つことが可能となったことは大きな収穫だろう。レギュラーGKの座をかけて高いレベルの競争をしてきた永田と西元が、新たにGKとCBという関係で守備を構築する創成館。戦いながら強くなるを地でいく創成館にとって得るものの多い佐世保西戦だった。
(文・写真=藤原裕久)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選