2点のビハインドを跳ね返した鹿島学園が明秀日立との激闘を制し福井へ
歓喜の鹿島学園イレブン
6月23日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)茨城予選の決勝が行われ、2大会ぶりの全国出場を目指す令和3年度関東高校サッカー大会茨城予選優勝校の明秀日立と3大会ぶりの全国出場を狙う鹿島学園の一戦が、新型コロナウイルス感染症予防対策により、原則無観客試合の中、行われた。
明秀日立はGK谷口 璃成(3年)、DF 岩崎 柊太(3年)、木村 海斗(3年)、長谷川 晧哉(3年)、大山 比呂(3年) MF 岩間 翔大(3年)、村田 楓太(2年)、中沢 駿斗(3年)、山田 翔遥(3年) FW 根本 琳生(3年)、角 遥夢(3年)の1-4-4-2のフォーメーション。
対する鹿島学園は、GK 小副川 虎之介(3年)、DF 櫻井 稜(2年)、杉山 諒(3年)、佐々木 輝大(3年)、渕 伸平(3年) MF横須賀 麗仁(3年)、林 結人(2年)、鈴木 仁也(3年) FW山口 永遠(3年)、村松 尚樹(3年)、中嶋 飛翔(3年)の1-4-4-3のフォーメーションのスターティングメンバー。
明秀日立のキックオフで試合開始。立ち上がりから明秀日立がサイドを使い押し込む展開。前半11分、明秀日立の岩間 翔大(3年)が落としたボールを、岩崎 柊太(3年)がアーリークロス。そのボールがGKの頭を超えてそのままゴールに入り、先制に成功する。一方、鹿島学園は前半20分に、林 結人(2年)がDFをかわして左足でシュートを放つも、身長195cmの明秀日立GK谷口 璃成(3年)がしっかりとセーブ。明秀日立はFWの根本 琳生(3年)と角 遥夢(3年)の前線からの献身的な守備とDFラインの競り合いの強さで鹿島学園にペースを渡さない。前半29分には、右からのクロスを角 遥夢(3年)が競り合い、こぼれたボールを根本 琳生(3年)が流し込み明秀日立が追加点。2-0で前半を折り返す。
明秀日立vs鹿島学園
2点のビハインドで試合を折り返した鹿島学園の鈴木監督はハーフタイムに「一つひとつまずは、残りの40分で2点を返していこう」と選手を送り出すも、後半17分までは、硬直状態で試合が進む。すると、ここで鹿島学園ベンチが動く。横須賀 麗仁(3年)、山口 永遠(3年)、中嶋 飛翔(3年)の3枚を交代。
「もうちょっと元気にやってほしかったですが、勝たないというプレッシャーからなのか身構えちゃっていたので、流れをかえようと」(鹿島学園・鈴木監督)
すると、後半24分に鹿島学園は鈴木 仁也(3年)のロングスローからの混戦を林 結人(2年)が決めて1点を返す。選手交代によって流れは鹿島学園に。後半31分には、右へのロングボールを櫻井 稜(2年)が見事なトラップから、右足を振りぬき、同点ゴール。同点に追いつかれた、明秀日立は、後半33分に村田 楓太(2年)と途中交代で入ったアウン カリム(3年)のコンビネーションからカウンターを仕掛け、決定機を作るも、ゴール右に外れ、2-2の同点のまま10分ハーフの延長戦に突入。
延長戦前半1分にいきなり試合が動く。明秀日立のスキを突いて、途中交代の熊倉 優希(2年)のパスを林 結人(2年)がゴール前に飛び出し、ニアサイドにシュートを突き刺してついに逆転に成功。
逆転を許した明秀日立はDFの長谷川 晧哉(3年)をFWに上げて、ゴールを狙いにいく。延長後半8分には、途中交代した阿部 亮介(2年)の獲得したFKを長谷川 晧哉(3年)が合わせるも、鹿島学園GK 小副川 虎之介(3年)の正面。
この時間になると、5試合目の鹿島学園の選手に足がつる選手が多くなるも、気力でカバー。そして、延長戦後半開始直後にまたまた鹿島学園がスコアを動かす。鹿島学園は、林 結人(2年)のクロスを途中交代の上野 光永(3年)がヘディングで押し込み明秀日立を突き放す。しかし、最後まで諦めない明秀日立イレブンは失点から2分後に、FWに上がった長谷川 晧哉(3年)が気迫のゴール。1点差に戻した明秀日立は以降も再三、鹿島学園ゴールに迫るが、あと一歩でゴールを割る事が出来ず、そのまま試合終了。4-3で鹿島学園が勝利し全国切符を手にした。
3大会ぶり8回目のインターハイ出場を決めた鹿島学園の鈴木監督は「みんな頑張って戦ってくれた」とイレブンを労った一方で、「全国に行くと、しっかりとした守備も攻撃もしないと、本当に簡単に負けてしまうので、もう少し精度を上げていかないといけない」とインターハイに向けての課題も口にした。
惜しくも敗退した明秀日立だったが、キャプテンの中沢 駿斗(3年)やFW 根本 琳生(3年)、長谷川 晧哉(3年)など面白いタレントがズラリ。選手権でのリベンジに期待したい。
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)茨城予選
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)茨城予選