関東一は6人がスコアラーとなる多彩な攻撃を展開
見事なミドルシュートを決めた関東一の藤井日向(写真=矢島公彦)
第100回全国高校サッカー選手権の開幕戦が12月28日、国立競技場で行われた。
開幕戦で熱戦を演じたのは、2年連続4回目の出場となる関東一(東京)と、7年ぶり5回目の出場となる中津東(大分)だ。
序盤からリズムを掴んだ関東一は、10番MF肥田野蓮治を中心にとした素早いパスワークで中津東ゴールを襲う。最初のチャンスは4分、肥田野のスルーパスに抜け出したFW坂井航太がGKと1対1の場面を作り出し、7分にはMF若松歩がミドルシュートを浴びせる。
そして13分、肥田野が蹴ったCKのこぼれ球に合わせて若松が右足を一閃。鋭いシュートが相手DFに当たり、ゴールへと吸い込まれていき、関東一が先制に成功する。
23分には肥田野のクロスからFW本間凜のヘディングを経由して、最後は坂井が華麗なボレーシュートを叩き込み、追加点をゲット。42分にはボランチの藤井日向が強烈なミドルシュートをゴール左隅に突き刺し、中津東が前半だけで3点のリードを得た。
一方の中津東も、16分に10番のMF国広雄陽が鋭く仕掛けたり、24分には右SBの門田自生がパワフルなシュートを放ったりと、見せ場を作った。
坂井航太は華麗なボレーシュートを叩き込んだ。(写真=矢島公彦)
また後半に巻き返しを図る中津東は、ハーフタイムでMF鳴海桂大に代えてドリブラーの川口勇騎を投入。なんとか流れを変えようと試みる。
後半3分には本間に4点目を決められながらも、その後、中津東は徐々に粘り強さを発揮していく。11番FW吉岡流星のドリブルや9番FW太田華憂の抜け出しを駆使してチャンスを作り出していくと、守っては、後半26分の危機一髪のピンチをDF梅津瑠暉のクリアで凌ぐなど、決死のプレーで食らいついていった。
後半35分に途中出場の平形京太に、同39分には左サイドを崩されて肥田野に6ゴール目を奪われたが、それでも最後まで闘志を絶やさずにピッチを走り続けた中津東の戦いぶりは素晴らしかった。
ただし、そんな中津東の闘志を上回り、6人がスコアラーとなる多彩な攻撃で勝利を収めた関東一見事だった。関東一31日の2回戦で、尚志vs瀬戸内の勝利したチームと対戦する。
(写真=矢島公彦)
▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権