“違い”を見せつけた静岡学園が圧巻のゴールラッシュ!

宮崎日大 vs 静岡学園(写真=小室功)

 優勝候補に挙げられる静岡学園(静岡)が“違い”を見せつけた。2年連続2回目の出場となる新鋭・宮崎日大(宮崎)に加減することなく、猛攻を仕掛けた。

 「2回戦は1ゴールに終わり、攻撃が停滞してしまったので、どう攻めるか、どう戦うか、もう一度、チームとして共有した。パサーとレシーバーの関係だけではなく、攻撃の連動性を求めた。試合の入りがよく、大量得点できたことに満足している」(静岡学園・川口修監督)。

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 イメージトレーニングが功を奏した。キャプテンで、GKの生嶋健太郎(3年)が試合前日のミーティングを明かす。

 「川崎Fのゴールシーンの動画をみんなで見て、クロスの入れ方や中の入り方、枚数など、得点への嗅覚を共有して試合に臨むことができた」。

 大量8得点の口火を切ったのは今大会初スタメンの右サイドハーフの川谷凪(3年)だ。開始9分、ゴール中央のFW松永颯汰(3年)からの丁寧なパスをワンタッチで仕上げた。

途中出場でゴールを奪った静岡学園FW持山匡佑(写真=小室功)

 「今日のスタメンはスタジアムに来てから言われた。すごく緊張したけれど、同じポジションの選手が活躍していたので、自分もやってやるという気持ちが強かった。うまい選手か、結果を出す選手か、その二択だったら、結果を出す選手で、周りにアピールしたいと思っていた」(川谷)。

 12分にFW松永が相手GKの鼻先を浮かす技ありシュートを決め、追加点を奪うと、怒涛のゴールラッシュ。なかでも驚きにあふれていたのがチーム3点目だろう。

 エースの古川陽介(3年)が得意のドリブルで真ん中を割って入り、最後はシュートモーションから右足裏のコントロールで、相手を滑らせ、冷静にゲット。個の力が見事に発揮されたシーンだった。

 宮崎日大のキャプテンで、GKの羽間友基(3年)は「静岡学園の選手たちはとにかくボールを扱う技術がすごい。古川君のようなドリブルを県内で見たことがない。“止められへん”と、チームメイトのみんなが口々にいっていた」と、脱帽するばかり。朝倉大志監督も「相手が強いのはわかっていたが、想像以上だった」と、ショックを隠せなかった。

(文・写真=小室功)

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