2点のリードを得て迎えた後半も、青森山田の攻撃の手はまったく緩まなかった。

大津は準優勝で大会を終える(写真=矢島公彦)

 55分には藤森のロングスローから相手のゴールに迫ると、最後は松木が豪快なヘディングで3点目を決める。

 そして79分には、左サイドバックの小野暉(3年)のクロスからFW渡邊星来(3年)がGKとの空中戦で競り勝ち追加点をゲット。青森山田がリードを4点に広げた。

 守っては、前線からのハイプレスで大津に自由を与えない。U-18日本代表候補で、松木とボランチのコンビを組むの宇野禅斗(3年)が鋭いボール奪取で中盤を制圧し、丸山と三輪椋平(3年)のCBを中心とした最終ラインが集中した守備ブロックを築き、一度もシュートを打たせなかった。

 一方、GK佐藤瑠星(3年)やCBの川副泰樹(3年)を軸とした守備で準決勝まで1失点に抑えて勝ち上がってきた大津は、その堅守を武器になんとか青森山田の攻撃を食い止めようとしたものの及ばず。また後半には、10番の森田大智(3年)のゲームメイクや長身FW小林俊瑛(2年)のポストワーク、MF川口敦史(3年)のドリブルを生かして迫力ある攻撃を展開して反撃を試みる時間もあったが、青森山田の壁は厚く、熊本県勢初の日本一とはならなかった。

 試合は4-0で終了。青森山田は今大会の5試合で21得点2失点という圧倒的な成績で、頂点まで駆け上がってみせた。

(写真=矢島公彦)

▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権