堀越が2年連続の選手権出場に王手!2年生MF東舘大翔が決勝弾、終盤は相手の猛攻凌ぐ

2年生MF東舘大翔の周りに歓喜の輪(写真=矢島公彦)

 11月6日、第100回全国高校サッカー選手権東京予選の2次トーナメントAブロック準決勝が行われ、堀越成立学園が激突。延長戦の末に1-0で堀越が勝利し、決勝進出を決めた。堀越は2年連続の選手権出場をかけて、13日の決勝で國學院久我山と対戦する。

 序盤から堀越はMF宇田川瑛琉(3年)やMF日隠ナシュ大士(2年)を中心としたコンビネーションからMF古澤希竜(3年)、MF山口輝星(3年)の両サイドを生かした攻撃を見せるが、相手の集中した守備の前になかなかシュートシーンを作ることができない。

 一方、成立学園も徐々にミドルサードでボールを奪うシーンが増えると、しっかりと後ろからボールを繋いでいく成立スタイルも見られるように。そして飲水前にはエースFW吉長由翔(3年)が抜け出しから一発の怖さを見せていく。しかし前半の両軍のシュートはこの1本のみ。前半はお互いにチャンスらしいチャンスは作ることができず、ハーフタイムを迎えた。

 後半は攻守がめまぐるしく変わる展開に。成立学園は11分、DF瀧川穣(2年)の縦パスに抜け出したMF坂尾一汰(3年)がワンタッチで狙っていくが、シュートはわずかにゴール左に。堀越は宇賀川瑛がパスを繋ぎながら前に前進してゴール前のフリーエリアに絶好のスルーパスを通す。しかしここは成立学園GK西大輔(3年)が好反応を見せて飛び出しストップした。

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成立学園 vs 堀越(写真=矢島公彦)

 試合はそのまま延長戦へ。均衡が破れたのは延長前半6分のことだった。堀越はMF吉荒開仁(1年)が前線でボールキープすると、昨年の選手権にも出場したMF東舘大翔(2年)がスイッチする形でボールを受け、左足を振り抜き、クロスバーに当てながら決めた。

 終盤、成立学園はDF丸山寿潤(3年)の逆ゴールポストまで届いてしまいそうな驚異的なロングスローや長いボールでゴールを狙いにかかるが、堀越はDF宇田川侑潤(3年)らが最後のところでしっかりと身体を張って対応。きっちり0で抑えきり1-0で勝利した。

 今年のインターハイ予選では代表決定戦となった準決勝・帝京戦でラスト40秒でコーナーキックから失点し、敗戦。29年ぶりの出場となった昨年度の選手権ではベスト8で青森山田と対戦し、相手のロングスローから失点を重ね、リズムを逸した。佐藤実監督は「結局対策をしたんですけど、全然足りていなかったというのはあった」と振り返る。

 指揮官は「今日が足りていたかというと、まだまだ全然足りていないんですけど」としつつ、「自分たちが出来ることよりも相手のやっていることに対して僕らがどういうふうに対処していくかという詰め切る作業をやってきたので、そういった部分に関してはすごくできていたかなと思います」と反省を生かし、しっかりとゲームを締めた選手たちを評価した。

(文=石黒登 写真=矢島公彦)

▽第100回全国高校サッカー選手権東京予選
第100回全国高校サッカー選手権東京予選