攻守に高槻を圧倒した金剛が9発完勝で2回戦突破!
ハットトリックの活躍をみせた金剛FW松井遥都
9月25日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の2回戦が行われ、高槻vs金剛は大量得点でリードを広げた金剛が高槻を寄せ付けず9-0で大勝した。勝利した金剛は3回戦で寝屋川と対戦する。
「ボールホルダーにきっちり行くことと、プレスバックをしっかりすること。守備の位置をこだわって次のプレーに対しての位置取りをきっちりすること。いい守備から良い攻撃が生まれると思っている」(中川侑治監督)と、ポジショニングとプレスのタイミングを徹底する金剛が高槻を序盤から圧倒する。
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試合開始直後の2分、金剛は9番MF須藤颯太が右サイドからドリブルで内に切り込みサイドネットにシュートを突き刺す。これで勢いに乗った金剛は更に13分、左サイドからカットインした10番FW篠崎竜也が「ワントラップで入り込めたのでそのまま狙い通りに決められた」と右足でゴールに流し込んだ。2点ビハインドの高槻も9番FW前川諒太郎が前線でボールを収め攻撃を展開するも最後のところでボールが合わずフィニッシュに繋げることが出来ない。
選手権大阪予選 2回戦 高槻 vs 金剛
すると31分、金剛は8番MF喜多日向のミドルシュートが決まり3点目。更に35+3分左サイドからのロングフィードに相手GKの前でMF須藤がバックヘッドで合わせ追加点。金剛が前半で4点のリードを奪い試合を折り返す。
後半に入っても勢いが衰えない金剛は48分、11番FW松井遥都がボックス内でキックフェイントでDFを倒し落ち着いてシュートをゴール左に沈め5点目。防戦一方の高槻は55番GK浜田直希がファインセーブを連発し、ここから終盤まで追加点を許さない活躍をみせる。しかし65分にFW松井に右足の強烈なシュートを決められてしまうと、終盤に立て続けにゴールを許す。69分にはMF篠崎がロングボールで裏に抜け出し「狙い通りに良いタッチが決まった」と見事なトラップを決めそのままこの日2点目をゲット。70+4分にはFW松井が一人で持ち込みハットトリックを達成。大量得点を決めた金剛が高槻を完封し、9-0で勝利し3回戦に駒を進めた。
試合後、勝利した金剛の中川監督は「いいタイミングで先制点が決まったのが大きかったかなと。3年生や交代で出た子達も活躍してくれたのでチームの勢いそのままに勝てたのかなという感じですね」と試合を振り返った。今の3年生が監督が入れ替わって中川監督が1年生から指導を始めた世代のチーム。今年のインターハイ大阪予選で1部リーグの清風に1-2●と善戦したことで自信を付け、コロナ禍の中でもチーム内で意識を高く持ち成長してきた。
個性的でヤンチャな選手が多く、「ちょっと前までベンチマナーも悪くて挨拶もちゃんと出来なかった」というチームを「学校で応援されないチームは強くなれないよ」と指揮官が我慢強く接し改善してきた。攻守の切り替えの早さを徹底しているだけあって、DFの選手でも奪った後に迷いなく攻め上がっていく攻撃的なスタイルはこのチームの特徴と言える。ただ「(攻撃に)掛かり過ぎる。ポジショニングが悪い」(中川監督)と、やり過ぎてしまう傾向もあるだけに危なっかしい一面もあるようだが、技術もある個性的な選手たちが今後、どういう戦いを見せてくれるのか、楽しみなチームに仕上がっている。「(次も)必ず勝って、自分たちの良いリズムで気持ちよくサッカーをやれればいい結果に繋がると思うので、生徒を信じてやっていきたい」と中川監督は次戦を見据えた。
(文・写真=会田健司)
▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
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