関大一が8-1の大勝で初戦を突破!箕面自由学園は格上に大敗も1ゴールをもぎ取り爪痕を残す

大勝で初戦を突破した関大一

 10月9日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の4回戦が行われ、箕面自由学園vs関大一は序盤から着実にゴールを積み重ねた関大一が7-1で箕面自由学園を下した。勝利したは関大一は5回戦で摂津と対戦する。

 2回戦から勝ち進んできた4部リーグ所属の箕面自由学園が1部リーグ所属でこれが初戦となる4回戦シードの関大一に挑んだ試合。「(同じ)高校生なので何が起こるかわからない」(北浦恭平監督)と、格上相手に無失点で試合を進め接戦に持ち込みたい箕面自由学園だったが、その目論見は試合開始早々に相手のセットプレーによって砕かれる。

 関大一は試合開始から勢いよく相手を押し込むと2分、左CKからファーサイド5番DF藤井雄太が押し込み幸先よく先制。さらに関大一は11分、中央から右に流れながらボックス内右でボールを受けた14番FW今西佑がシュートフェイントで1枚目のDFを滑らせると、2枚目のDFもキックフェイントで剥がし、カットインして左足でシュートをゴール右に流し込んだ。

 厳しい展開となってしまった箕面自由学園は26分に早くも選手交代を行いゴールを目指す。しかし次のゴールを奪ったのはまたも関大一。33分、右サイドでボールを受けた23番MF中大誠が左足で持ちながらカットインし、マークを外しながらバイタルに侵入してそのまま左足を振り抜く。このミドルシュートがゴール右に突き刺さり関大一がリードを3点として前半を終える。

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 後半に入っても関大一の勢いは止まらず、44分には9番FW宮原楽人がゴール前でFKに頭で合わせ4点目。64分には12番FW林下朋樹にもゴールが生まれ5-0。それでも諦めない箕面自由学園は68分、左サイドでFKを獲得すると、8番MF小笹璃王のボールに走り込んだ10番MF大竹晴貴がゴール前で右足を合わせゴール。失点はしたものの4点リードの関大一はその後に2ゴールを加え、最終スコアを7-1とし5回戦へ駒を進めた。

格上の関大一から1ゴールをもぎ取った箕面自由学園

 残念ながら4回戦敗退となった箕面自由学園の北浦監督は試合後「早い段階で失点してしまうとしんどくなるので、対策してきたんですけど最初の2分にやられるのは想定外でした(笑)。」と早過ぎる失点が試合を難しくしたと振り返った。それでも「準備期間にテストが被っていて学校と保護者の方の協力で限られた時間の中で必死に準備をしてきて、怪我人もいる中で生徒たちが120%の力を出してくれたと思います。」と諦めずに戦った選手たちを讃えた。これで引退となる3年生に対しては「勉強や進路のこともあって途中で辞めてしまうこともあったんですけど、『一緒に頑張ろう!』と言って最後まで頑張ってきてくれました。勿論僕自身は勝ちに行ったので点差が開いたのは残念ですが、最後に1点取ってくれましたし"ナイスゲーム!"と言ってあげたいですね」と労った。

 選手権でベスト32、ベスト16という目標を立てていたという今年の箕面自由学園。進路の為に部活を途中で辞める子もいる中、選手権まで部活を続け、大きな目標を掲げた選手たちの気持ちに突き動かされ監督やスタッフも一つになって戦ってきた。北浦監督は最後に「コロナで出来なくなったり勉強で辞める子が出てくる中、正直空中分解しそうな時もあったんですが、国立(の大学)を目指す子もいますし、進路も決まっていない子もいる中でミーティングを重ねて、『1時間でも必死にボールを蹴って夢を追いかけよう!』ってここまでやってきました。そういう気持ちがここだけじゃなくて『あの時は勉強もサッカーもどっちも頑張ったんだ』という想いを持って、大学生なり社会人になった時に『あの時頑張ったから今も大丈夫だ!』と思ってもらいたい。僕に対して嫌なこともあったと思うし、しんどいこともあったと思いますが、よく頑張ってくれたし本当に頭が下がる思いです」と熱い想いを語ってくれた。

 一方、初戦を勝利で飾り好スタートを切った関大一。インターハイ予選では6回戦で興國に0-1と惜敗。ただ「結果的には0-1だったけど、引いて守って自分たちのサッカーは全くできなかった」(キャプテンMF吉川祥五)と興國との力の差を痛感。この日はサイドからのドリブル突破やパスワークの中央突破、それにセットプレーなど磨いてきた自分たちのサッカーを存分に披露。MF吉川は「インターハイで出来なかった"自分たちのサッカーをする"を選手権でやることを目標にこの夏やってきた」とインターハイでの悔しい想いを糧にやってきた事を明かし、「一戦一戦しっかり自分たちのサッカーをやって、試合を重ねる度に成長しながら大阪一を取れるチームになって、全国に挑めるチームになりたい」と強い決意を語ってくれた。次戦の相手は摂津に決まり、ここから関大一が自分たちのサッカーをどこまで高められるかに注目だ。

 (文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選