見事な決勝ゴールを決めた履正社の2年生MF名願斗哉

　10月30日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の準々決勝が行われ、近大附vs履正社はMF名願斗哉のゴールで先制した履正社が近大附を完封し1-0で下した。勝利した履正社は準決勝で大阪桐蔭と対戦する。

　近大附は6回戦で関大一と対戦し0-0から延長戦で3ゴールを叩き込んで勝ち進んできた。前回大会では同じく準々決勝で履正社に敗れただけに、リベンジすべくこの試合に挑んだ。対する、前回大会王者の履正社は6回戦で1-0で桃山学院を下しインターハイ予選のリベンジを達成しこの準々決勝に臨んだ。

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　履正社は6回戦でエースFW廣野大河に怪我があった為この試合はベンチスタート。代わりに選手権初先発となった16番FW古田和之介がファーストシュートを放つ。押し気味に試合を進める履正社だったが、徐々に近大附が押し返すと28分、カウンターから9番FW澤田琉偉が起点となり右サイドを6番FW大塚那麻哉が抜け出しそのままボックスに侵入。近大附が決定機を迎えるもFW大塚のシュートは12番GK平尾駿輝にセーブされてしまう。

　ピンチを脱した履正社は32分、11番MF名願斗哉が自陣からドリブルで中央突破でチャンスを作る。すると1分後にそのMF名願が大仕事をやってのける。33分、左サイドの17番DF西坂斗和が中央にボールを送ると、9番FW宮路峻輔が落としたボールがMF名願へ渡る。「監督からシュートを打って終わろうと指示が出ていたので、トラップしてちょっと一個剥がして思い切り打ちました」とMF名願が放ったミドルはゴール左下にコントロールされゴールネットを揺らした。

攻守に存在感を発揮した近大附のキャプテン10番DF畠中佑太

　1-0のまま後半に入ると流れは履正社に傾く。しかし8番MF竹腰智也を中心に攻め込むものの追加点を奪えないでいると、終盤に入って近大附が反撃を開始。74分、左サイドを5番MF中川拓海が縦に突破しクロスを入れるとファーサイドで28番MF若松大輔がヘディングシュート。しかしこれは目の前のゴールポストに弾かれてしまう。

　更に攻める近大附はMF中川がミドルを放つと、試合終了間際には12番GK金岡伶皇が左サイドのスローインから捨て身のロングスロー。これがゴール前で混戦を生むも履正社に掻き出されてしまうと、これがラストチャンスとなり試合終了のホイッスル。危ない場面はあったもののなんとか逃げ切った履正社が1-0で近大附を下した。

　これで準決勝進出を決めた履正社の次戦の相手は第1試合で東海大仰星をPK戦で破った大阪桐蔭だ。平野直樹監督は「トーナメントなのでどういう結果になるかわからないですけど、まずはしっかりと自チームの反省をしてから桐蔭さんをスカウテェイングさせていただいてしっかり準備したいと思います」と意気込みを語った。11月7日、準決勝の舞台はヨドコウ桜スタジアム。大会連覇まであと2勝と迫った履正社がインターハイ全国16強の難敵大阪桐蔭との決戦に挑む。

　(文・写真＝会田健司)