敗戦濃厚からの劇的逆転勝利でインターハイ大阪王者の阪南大高が2年ぶり6度目の決勝進出!大阪産大附はあと一歩届かず涙
選手権大阪予選 準決勝 阪南大高 vs 大阪産大附
11月7日、第100回全国高校サッカー選手権大阪予選の準決勝がヨドコウ桜スタジアムで行われ、第1試合の阪南大高vs大阪産大附は後半終了間際に同点に追い付いた阪南大高が延長戦で突き放し大阪産大附を2-1で下した。勝利した阪南大高は決勝で履正社と対戦する。
4年連続の準決勝となったインターハイ大阪王者の阪南大高は、準々決勝で金光大阪に1-0で勝利し準決勝に進出。ここまで今大会無失点と守備は安定しているものの、金光大阪戦ではチャンスで決め切れずに苦しんだ。対する初優勝を狙う大阪産大附は準々決勝で粘り強く興國との死闘を制し、21年ぶりにこの舞台まで勝ち進んできた。
セレッソ大阪のホームスタジアムとして改修され、高校サッカー選手権大会で使われるのはこれが初めてとなるヨドコウ桜スタジアム。秋晴れの中、サッカー専用スタジアムという最高の舞台で行われた大阪大会準決勝がスタートした。
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試合開始から阪南大高が押し込む展開。1分、18番MF田中大翔がドリブルで左サイドからボックス内に侵入し挨拶代わりのシュートを放つと、11分にもMF田中がボックス内左深くをえぐりシュート。対する大阪産大附もカウンターの機会を伺い、12分に14番MF西岡奏音がファーストシュート。さらに22分、左サイドの11番MF清水亮太が自陣から一人で得意のドリブルで持ち運びクロスに9番FW増田哲平がヘディングシュートを放つ。
先制点が欲しい阪南大高は27分に決定機。10番MF櫻井文陽の右CKにニアで5番DF西田祐悟が合わせるとボールはファーサイドでフリーになっていたMF田中の元へ。これにMF田中が咄嗟に右足で合わせるも惜しくもシュートは枠の上に外れてしまう。両チームチャンスで決められないまま前半はスコアレスで終了。
阪南大高FW鈴木章斗と大阪産大附MF島田賢斗の両チームキャプテン
阪南大高は後半開始から17番FW石川己純を投入しゴールを狙う。しかし、9番FW鈴木章斗のヘディングシュートやFW石川の抜け出しも大阪産大附の1番GK堤奨悟のファインセーブに阻まれてしまう。このピンチを凌いだ大阪産大附は切り札の7番MF三政響希を投入し反撃にでる。
すると66分、右サイドで10番MF島田賢斗が起点を作り左サイドに展開し5番DF服部候也が前線にスルーパス。これでボックス内左を抜け出したMF三政がゴール前にシュート性のクロスを送ると、走り込んだFW増田が合わせてゴールネットを揺らした。
押し込みながらも先制される嫌な展開となってしまった阪南大高はそこから猛攻を仕掛ける。しかし大阪産大附も身体を張ってそれに対抗。阪南大高が追い付けないまま時間は経過し、迎えたアディショナルタイムも残り1分を切ったところで遂に同点ゴールが生まれる。
80+4分、阪南大高は右サイド敵陣に入ってすぐのところでFKを獲得。これをMF櫻井がゴール前にいれると7番DF保田成琉が渾身のヘディングシュートを放つ。「ラストプレーだと思っていたので決めるしかないと思っていた」というDF保田のシュートはクロスバーに当たってゴールラインを割る。このDF保田の土壇場同点弾が決まり試合は延長戦に突入する。
そして延長も後半に入り94分、阪南大高は途中出場の14番DF鮎川岳叶が右サイドで競り合ってFKを獲得すると、そのFKのこぼれ球がボックス内に転がる。これにいち早く反応したDF鮎川がコントロールして思い切り右足を振り抜くとシュートはゴールネットに突き刺さった。試合はこのまま阪南大高が2-1で逃げ切り、見事な逆転勝利を飾った。
これで阪南大高は2年ぶりに決勝に進出。去年準決勝で敗れた相手でもある履正社と対戦することが決まった。準決勝敗退濃厚の展開から生き返った夏の王者が、勢いを味方に付けて前回大会王者に挑む。注目の決勝は吹田スタジアムで11月13日13時キックオフの予定になっている。
(文・写真=会田健司)
▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
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