逃げ切った名古屋グランパスU-18が3-1で今大会初勝利

名古屋グランパスU-18FW真鍋隼虎

 注目のU-18高円宮杯プレミアリーグWEST勢対決を制し、名古屋グランパスU-18がグループステージ突破に王手をかけた。

 7月26日、日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の2日目が行われ、グループEの名古屋はセレッソ大阪U-18と対戦。18日にもリーグ戦で対戦していた相手に対し、名古屋は序盤から積極的に攻撃を仕掛けていく。U-17日本代表候補のFW真鍋隼虎(3年)、U-18日本代表候補の豊田晃大(3年)の2トップが前でボールを収め、U-18日本代表候補のMF甲田英將(3年)も右サイドハーフの位置から推進力を発揮。ボランチの齊藤洋大(3年)も中盤の底から攻撃に加わるなど、分厚い攻めで相手ゴールを脅かした。すると、10分だ。左サイドでボールを受けた佐藤大晴(3年)が左足で決め、早い時間帯に先制点を奪った。これで勢いに乗った名古屋は15分にもチャンスを作る。エースの真鍋が相手DFを振り切って中央を突破すると、冷静に右足でゴールを決めてリードを広げた。

 2点のリードを奪った後もC大阪に付け入る隙を与えない。豊田や真鍋がゴールに近い場所でボールを受ければ、佐藤や甲田も個人技で局面の打開を試みる。一方の守備陣も集中力を切らさず、相手に得点を許さない。U-17日本代表候補のMF北野颯太(2年)やU-16日本代表候補のMF石渡ネルソン(1年)らにボールを持たれる時間もあったが、U-20日本代表候補の吉田温紀(3年)と加藤玄(3年)のCBコンビを中心に粘り強い守備を披露。GK宮本流維(3年)も安定感のあるセーブでチームを盛り立てた。

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今大会初勝利を挙げた名古屋グランパスU-18

 後半に入っても名古屋は主導権を握り、攻守で相手を圧倒。13分には佐藤がゴール前でタメを作ると、右SBの葉山新之助(3年)がオーバーラップ。そのまま右足でクロスを入れると、真鍋が高打点のヘッドを決めて3-0とした。

 以降は反撃され、自身で相手の攻撃を跳ね返す場面が増えた。それでも我慢強く戦い、時計の針を進めていく。アディショナルタイムにC大阪のMF児島亜流(2年)に1点を返されたものの、逃げ切った名古屋が3-1で今大会初勝利を挙げた。

 試合後、選手たちは大会初勝利に安堵の表情を見せ、真鍋も「チームとしては立ち上がりにゴールが決められたし、個人的にも最初のチャンスを決められたので良かった」と話した。しかし、改善すべきポイントはある。古賀聡監督は言う。

 「チャンスは作れなかったのは良かったけど、昨日と同じように最後の時間帯に失点を喫した。そこは改善しなといけない」

 初戦の甲府戦は真鍋のPKで先制しながらも終了間際に同点ゴールを許し、勝ち点1を得るにとどまった。28日に行われるサンフレッチェ広島ユースとのグループステージ最終戦だけではなく、その後の決勝トーナメントを勝ち上がっていくためには安易な失点は命取りになる。優勝候補の一角でもある名古屋が次戦までに課題を改善できるか注目だ。