東京成徳大深谷、1回戦に続いての辛勝
東京成徳大深谷が完封勝ち(写真=河野正)
第100回全国高校サッカー選手権埼玉予選の決勝トーナメントは16日、全国高校総体予選ベスト8のうち、決勝に進出した正智深谷と武南を除くシード6校が登場。2回戦14試合が行われ、ベスト16が決定した。正智深谷と武南は23日の3回戦に初戦を迎える。
県S1リーグ3位の成徳大深谷は、県S2Aリーグで暫定5位の西武文理を1-0で下し、3回戦で浦和南と対戦することになった。
1回戦をPK戦で勝ち抜いた成徳大深谷は4-2-3-1、川口青陵に2-0で快勝した西武文理は4-4-2の陣形を敷き、そろって慎重な試合運びを展開していた。成徳大深谷はトップ下の高橋快歩(3年)が、質の高いキックでFW宮田優(3年)らに好パスを配給したほか、自らドリブルで運んでバイタルエリアに進入した。最初のチャンスは前半14分の高橋の惜しい左足シュートで、次の決定機は宮田が34分に高橋の縦パスから強シュートを放ったものだが、GK安藤大心(2年)に好捕された。
東京成徳大深谷 vs 西武文理(写真=河野正)
西武文理は前回ベスト16のメンバーでもあるMF佐野大地(3年)が、正しい展開の読みからボールを散らし、同じく前回大会を経験しているMF佐々木亨典(3年)が右から好機を演出。もうひとりの前回メンバー、DF高橋力斗(3年)と佐野のロングスローも大きな武器となり、前半25分には佐野の左ロングスローからMF本間秋平(3年)が惜しいシュートを放った。
前半は互いにビッグチャンスはそう多くなく、0-0で折り返す。
決勝点は後半6分だった。成徳大深谷は左CKを獲得すると、高橋がニアサイドへ鋭いボールを供給。西武文理GKの手をかすめてゴールインした。この後も2度の好機が訪れ、12分に高橋の左クロスから宮田がヘディングシュートを放ったが、わずかにバーを越え27分にも高橋の蹴った左CKをMF柿島歩夢(3年)がヘッドで捕らえたものの、右に外れて追加点を奪えなかった。21分に右CKから佐野に強烈な一撃を許したが、GK木村航大(2年)が正面で好捕し、西武文理を無失点に封じて3回戦進出を決めた。
惜敗した敵将の山口豊監督は、「前半は対策通りに試合を進められましたが、最終的にはS1リーグとS2リーグの実力差が出た形でしたね。ただ反則も少なく、ナイスゲームができたことは良かったと感じています」と潔かった。
テクニカルエリアに立って、80分間指示を出し続けた成徳大深谷の為谷洋介監督は、1回戦に続いての辛勝に「予想していた通りの内容でした。分析力のある山口さんがうちの弱点を突いてきましたが、よく無失点に抑えてくれた」と選手を褒めた。次戦は浦和南が相手だが、「1戦1戦、決勝のつもりで臨んでいます」と謙虚な姿勢を崩さなかった。
(文・写真=河野正)
▽第100回全国高校サッカー選手権埼玉予選
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