2回戦から4人のスタメンを入れ替えた流通経済大柏が八千代を2-0で下し準決勝進出

流通経済大柏イレブン(写真=小室功)

「スタメンを固定して考えていません。試合に向けたトレーニングのなかで、調子のいい選手や試合に出たいという意欲が強く感じられる選手を、どんどん使っていきたいと考えています」(流経大柏・榎本雅大監督)

 1週間前の決勝トーナメント2回戦から4人のスタメンを入れ替えた流通経済大柏。そのひとりがドリブルの得意な橋本清太郎(3年)だった。そこには強豪・八千代のストロングポイントであるサイド攻撃を抑制するという戦略的な意図も含まれていた。

 前半途中まではやや消極的なプレーが目立っていたものの、徐々に真価を発揮。相手の重心を後ろに下げさせるという大事な役割を果たした。38分の先制ゴールはその橋本と都築駿太(2年)のコンビネーションから左サイドを切り崩し、最後は連続スタメンの堀川大夢(2年)がズバッと仕留めた形だ。

「点を取ってチームに貢献したいと思っていたので、先制ゴールを決めることができて、うれしいです。でも、これで満足していられません。チーム内の競争が激しいので、これからもスタメンを続けられるように頑張りたいです」(堀川)

>流通経済大柏 vs 八千代(写真=小室功)

 後半31分の追加点は、選手権の県予選初スタメンだった日高由翔(3年)。空中戦に絶対的な強さを持つセンターバックで、その持ち味が守備面だけではなく、攻撃面でも存分に生かされた。左CKのチャンスをしっかりものにした。

 「試合の入りのところで、1本目の競り合いが大切ですけど、そこで勝てたので、そのあとも強気にプレーできました。CKやFKといったセットプレーから県リーグで何点か取っているので、自信があります。ゴールの瞬間は相手より一歩前に出て、ボールをとらえることができました」(日高)

 スタメンに抜擢した選手が直接、勝利に貢献する。これほどチームを活気づかせることはないだろう。榎本監督の采配がズバリと当たった。

 試合を通して何度かピンチを招いたものの、最終的に失点をゼロに抑え込み、流経大柏が準決勝進出。11月7日、次なる相手は専大松戸だ。

(文・写真=小室功)

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