東海大福岡にカウンターから先制を許すも「仕留める力」を示した流通経済大柏が終盤の3ゴールで逆転し準々決勝に進出!

流通経済大柏vs東海大福岡

 全国の強豪40チームが出場する第9回和倉ユースサッカー大会決勝トーナメント1回戦が7月29日に行われ、流通経済大柏(千葉)と東海大福岡(福岡)の一戦は後半序盤に先制を許した流通経済大柏が終盤3ゴールを決めて3-1で逆転勝利。この結果、流通経済大柏が準々決勝に進出した。

 前半は流通経済大柏がペースを握り、引き気味の相手に対しパスを回しながら隙を探す。14番MF渋谷諒太の早いリスタートを7番MF松本洋汰が感じ取るパターンでチャンスを作るも東海大福岡の堅い守備陣を崩せずゴールレスで前半を終える。

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 後半に入ると前半とは打って変わって試合が動く。先ずは32分、東海大福岡がカウンターから9番FW村上愛和にゴールが生まれる。その後も流通経済大柏がボールを握るも東海大福岡が3トップの速い攻撃でチャンスを作っていく。

 試合も終盤に入ったところでようやく流通経済大柏にゴールが生まれる。47分、左CKから20番DF田口空我が打点の高いヘディングシュートを決めて同点。これで勢いに乗った流通経済大柏は55分、CKを弾かれやり直した流れでボックス内右を崩し、最後は30番MF山﨑楽久がヘディングで勝ち越しゴール決めた。更に57分にもMF山﨑が右サイドからのクロスに合わせ追加点。

 先制を許した流通経済大柏だったが、MF山﨑の連続ゴールもあり東海大福岡を3-1で下し準々決勝に進出した。

流通経済大柏キャプテンMF渋谷諒太

 ボランチとして攻守で存在感を示した流通経済大柏キャプテンMF渋谷諒太は「立ち上がりが大事なことはみんなわかっていて、インターハイでもそこが大事になってくると話していたんですが、前半も後半も立ち上がりが上手くいかなくて相手の勢いに押されていたんですけど、最近の流経は逆転する力がついてきたので今日もそれを感じました。やる事を変えずにボールを動かして、相手も動かして最後いい形で崩せたと思います」と試合を振り返った。

 逆転は出来たものの先制点を許した時のようなカウンターを度々受けていたのも確か。予選リーグの武南戦でもカウンターから失点を喫していた。「引いてくる相手に対して仕留めるところにフォーカスしてきたので、インターハイ予選の時に比べて守備のところの共通認識が足りていない部分があった。失点もしてるしシュートも打たれているのでもう一回、攻めている時のリスクのところをちゃんとしていかないと」とMF渋谷も口にした。

 この日はボランチから始まってセンターバックもこなしたMF渋谷。プレミアリーグではFWで出場することもある。「インターハイは人数も少ないので、一つのポジションだけ出来ても戦力として貢献するには大変ですし、いろんなポジションを出来ることでチームに貢献できると思っている」この和倉ユース大会ではBチームも一緒に戦っていて、インターハイのメンバー選考の意味合いもある。複数のポジションを高いレベルでこなせるMF渋谷の存在は流通経済大柏にとって相当に大きいはずだ。

 「この大会には青森山田もいますし、プレミアリーグでやられっぱなしのでインターハイの前にここでやっておきたい」と意気込むキャプテンが引っ張る流通経済大柏に今後も注目したい。

(文・写真=会田健司)