PK戦での活躍で勝利に貢献した西武台GK中嶋望とDF安木颯汰

 延長前半は西武台が押し気味に進め、6番DF安木颯汰が2度チャンスを迎えるも、GKとゴールポストに阻まれる。延長後半も両チームゴールを奪えず、1-1のまま勝負はPK戦へ。西武台は延長後半終了間際に1回戦と同様GK中嶋望を投入する。するとPK戦でそのGK中嶋が期待に応え、2本目と4本目をストップ。西武台は4本目で失敗するも、5本目を成功させ4-3でPK戦を制した。

 これで来季のプリンス関東1部参入を決めた西武台。PK戦で活躍しヒーローとなったGK中嶋は元々は正GKだったが、怪我もあり12番GK淺沼李空にその座を譲った。GK淺沼の成長もあり控えに回ったGK中嶋だが、このプレーオフは2試合連続PK戦で出番がやってきた。苦労を皆がわかっているだけに、試合終了と共にその中嶋を中心に歓喜の輪が出来た。選手権に向けて最高の準備が出来た西武台。2試合で1点と攻撃の面では課題が残るが、守備陣が安定感をみせたことと、勝ち癖をつけれたことは朗報だ。

 一方、関東一にとっては内容は悪くなかっただけにこの敗戦は悔やまれる。選手権で他のチームより1日早く開幕を迎える事でコンディション面でも不安が残る。2日連続となる次戦は調整が難しいが、あと一戦公式戦を戦う事で勢いをつけることもできるはず。プリンス関東1部昇格を決めて選手権に挑むことが出来るか、22日の鹿島学園にも注目が集まる。

(文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関東 プレーオフ(参入戦)
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