大阪第2代表の近大附が1回戦を勝ち抜き決定戦に進出!試合終盤、神戸弘陵に猛追許すもPK戦で逃げ切り

プリンスリーグ関西 プレーオフ1回戦 近大附 vs 神戸弘陵

 11月20日、プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)1回戦がJグリーン堺で行われ、近大附(大阪2)が神戸弘陵(兵庫1)に2-2からのPK戦で勝利し初戦を突破した。近大附は決定戦に進出しプリンスリーグ1部昇格を賭けて近江(滋賀2)と対戦する。

 近大附のスターティングメンバーは
GK金岡伶皇
DF佐々木孝介、畑中佑太、鳥屋凛太郎
MF中川拓海、會津颯太、岡田帝乙、峯垣外光平、野間悠輔
FW椿原詩温、澤田琉偉

 対する神戸弘陵は
GK吉田宇良
DF山西晃太郎、吉村瑠晟、鞘本嶺、田中百々輝
MF谷倫太朗、横井愛弥、中地奎人
FW田中祉同、竹内悠真、岩見涼汰
のメンバーで試合に挑んだ。

 近大附は大阪1部リーグを2位で、神戸弘陵は兵庫1部リーグで優勝しこのプレーオフに進んできた。両チームともに2019シーズンにプリンスから降格し、3年ぶりのプリンス復帰を目指し激突した。

 序盤からボールを握ったのは神戸弘陵。サイドを変えながら相手を揺さぶり丁寧に押し込む。しかし先制したのは近大附。15分、18番FW椿原詩温がドリブルで仕掛けたところでこぼれたボールを拾った9番FW澤田琉偉が「僕の目の前に転がってきたので、キープしてシュートを打ち切りました」と左足でゴールネットを揺らした。近大附は前半シュートはFW澤田のこの1本だったが見事に決め切った。

 リードを許し早めに追い付きたい神戸弘陵はハーフタイムに2枚替え。しかし追加点も近大附。56分、左サイドを崩し8番MF岡田帝乙がクロスボールを上げると2年生の14番MF峯垣外光平がコントロールしてカットインシュートを決めた。少ないチャンスをしっかり生かした近大附が2点にリードを広げる。

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PK戦を制し歓喜の近大附イレブン

 これで後がなくなった神戸弘陵は更に前へ圧力を掛け相手を押し込む。前線から少し下がった位置で10番FW田中祉同が抜群のテクニックでチャンスメイクすると、8番MF中地奎人が強烈なミドルシュートを立て続けて放つ。それでも近大附ゴールをこじ開けられない神戸弘陵は14番DF金志洙を投入しロングスローも使いゴール前に人数を掛ける。すると84分、そのDF金のロングスローからこぼれ球を拾ったFW田中祉同が「"絶対ボールがこぼれてくる!"と強い気持ちでいたらこぼれてきて、(シュートは)ちょっとバウンドしてしまったんですけど入って良かった」とゴールを決めて追撃の狼煙を上げた。

 ここから怒涛の猛攻を仕掛けた神戸弘陵はアディショナルタイムも終わりに近付いた84分、左サイドからボックス内に侵入した17番FW有園柚希からのボールに5番DF鞘本嶺が中で合わせるとシュートがゴール左に決まる。土壇場で神戸弘陵が追い付きそのままPK戦に突入する。

 PK戦では先攻の近大附が4本連続成功したのに対し、後攻の神戸弘陵は4本目が無情にもクロスバーに弾かれる。近大附は5本目もしっかり成功させ見事に全員成功。PK戦を5-3で制し1回戦を突破した。先に2点のリードを許し苦しい展開になった神戸弘陵だったが、終盤の猛攻は凄まじく、ゴールをこじ開けた展開は圧倒的だった。しかしあと一歩及ばず、無念の1回戦敗退となってしまった。一方、近大附は少ないチャンスを確実に決め、追い付かれても持ち前の粘り強さで逃げ切った。「最後に勝って後輩にプリンス1部で戦わせてあげたい」とFW澤田は次戦、近江との決定戦に向けて意気込みを語り会場を後にした。

(文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関西 プレーオフ(参入戦)
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